【オンナの悩み】片付けられない…それって、実は隠れ○○かも!?5人の専門家が解決

2015.03.20
by まつさん。
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春、新生活の時期!新しいステップに向けていざ気持ちを前に…向けられない?もしかして足の踏み場のない部屋を前に行き場をなくしちゃってたりして…。

まぐまぐ編集部・まつこです。まぐWoman2/21号 でスタートした女性のお悩みをぶっちゃけ解決するコーナー『オンナのホンネ』。いろいろなご相談をいただきましたが、今回は春の断捨離時期がやってくるということで誰もが頭を悩ませるこんなお悩みをご紹介。

ふた昔も前でしたか、「片付けられない女達」と言う言葉が流行り、多数の関連図書も見掛けましたが、最近はそんな女性は変わらず居るのか、又は増えているのでしょうか。そもそも何故こんなことになるのでしょうか?
私自身、片付けられなくなり15年経ちますが、深く傷付き悩んでいます。病気であれば、どんな病院でどんな治療を受けるべきなのでしょうか?病気だったら治らないものなのでしょうか。色んな角度から見た詳しい情報が知りたいです。

(メロディさん)

まぐまぐ編集部・まつこも他人事ではない「片付けられない」問題。まさに今、仕事をしているデスクを見回しても書類が山積み、引き出しを開けようにも中で何かがつっかえている状態で言い出したらキリがない!同じように片付けが苦手で、いざ片づけようにもモノが捨てられない、どこから手を付けたらいいのかわからないとイライラしてしまう方は多いのではないでしょうか。

メディアで特集されることもある「片付けられない女性」問題。米国カウンセラー サリ・ソルデン著『片づけられない女たち』ではADHD(注意欠如・多動症)が注目されました。子どものみに見られ、かつ男性特有と言われていたこの症状。しかし大人になっても症状が残る場合があること、そして女性の場合は特有の問題が浮上することが指摘されています。

今回はまぐまぐのメルマガ著者から5名の専門家に片づけられない女性へのお悩み解決と片付け法を教えていただきました!

先生のご紹介

※5人の専門家の詳細はこちら!

 

それではさっそく、ゆうきゆう先生によるAD(注意欠陥)傾向診断をチェック!
ADHDの中でもAD(注意欠陥)の傾向をみることができます。

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マンガで分かる心療内科・精神科in池袋「ADHD編」より

5つ以上あてはまったあなたはAD傾向の可能性も!?
また「片付けられない」問題にはAD、ADHDだけでなく、隠れた身心の病が関わっている可能性があります。

汚部屋にフォーカスしちゃダメ!あなたの○○な行動は心の病のサインかも?

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Answer:「ま、いっか」家事術 真井花先生

近年片づけに注目が集まっており、私自身セミナーやメルマガを通して片づけが苦手だという方に多く接してきました。現代の日本ではモノが溢れているため、よほど選択的に接していないとスグに部屋がモノで埋まってしまうんです。その意味で片づけ下手さんが増えやすい社会だと言えるかもしれません。

さて、今回のように片付けられない状況が数年に渡っている場合、片づいていない部屋の状態だけにフォーカスしてはいけません。片付けられない状況が目に見える形で表れているだけで、その原因は片づけのスキルが低いことにあるわけではないからです。この場合、真の原因は心身の病気です。

まず、心の問題としては、注意欠陥多動性障害、強迫性障害、買い物依存症、また身体の問題としては、傷性脳損傷(交通事故などで頭部を強打した)、視覚異常などが原因として考えられます。たとえば、モノを元の場所に戻すなど特定のことがどうしても出来ない、カーテンのヒダの数など細かすぎることが気になって仕方ない、イライラすると買い物をして大量の服を買っている…ということはありませんか。心当たりがあれば、心身の問題を解決するために心療内科や精神科、心理カウンセラー、医師などに相談してみましょう。

先ほど診断チェックをしたAD傾向だけでなく買い物依存症やストレスからくる精神的な問題、自分でもつまらないことだとわかっているのに気になって仕方がなくなる・同じことを何度でも繰り返してしまう強迫性障害、そして身体的な障害など原因は様々です。

また、今回のご相談者メロディさんの場合、片付けられなくなったタイミングが「15年前」とはっきりしている点を踏まえ、こんなご回答も。

Answer:空間心理カウンセラー 伊藤勇司先生

メロディさんは、「15年前から片付けができなくなった」と、明確な記憶があるようなのでもしかしたら、その15年前頃に起こった何らかの出来事をきっかけに「片付けができない」という状態が引き起こっている可能性があります。

基本的に片付けが出来ないときの心理的な傾向は【過去の経験】に、意識が向く比重が多くなっているときです。その過去の経験が深く心に残り「その出来事に対して心の整理」が、つかないままになっていることが物理的に片付けができない要因や未来への一歩を踏み出せない原因になることもあるのです。なのでもし、メロディさんがこういったことにお心当たりがあるようでしたら片付けができるようにすることを考えるよりも過去の心の整理をしていくことをオススメします。病気に関しては、医療的な専門ではありませんので言及は致しませんが片付けに関しては「考え方」と「発想」を切り換えることにより必ずできるようになるものです。

ただ、誰でもできることではありますが【誰もができなくなるときもある】ことも、併せて意識しておくことが大切です。片付けができるかどうかは、そのときの心理状態や環境的な要因も大きく関係してくるためできないからといって自分を責める必要もありませんので今のご自身をより良い状態へと導くためにも小さなことでいいので「自分自身を肯定してあげる」ことを、日々の生活の中で繰り返していくと必ず片付けもできるようなっていきます。

心理的なものが関係しているからこそ片付けができない要因は人それぞれ変わりますのでここでは簡単にしかお答えすることができませんが少しでもメロディさんの未来がより良い状態になっていくためのヒントになれば幸いです。

確かにメロディさんの場合は片付けられなくなった原因が15年前に潜んでいそうですね。片付けられない原因には幼少期の育ち方や暮らし方などが影響してくることもありそうです。

原因と考えられるものがでてきましたが、今回は「片付けられない」問題の中でもキニナルADHDについて先生方に教えていただきましょう。

ADHDの症状は「はしさき」と「しゃもじ」?

shutterstock/Shai_Halud

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Answer精神科医 ゆうきゆう先生

ADHDという病気があります。日本語で「注意欠如・多動症」と言います。

は…話を聞けない
し…集中できない
さ…先延ばしにしてしまう
き…記憶できない

しゃ…しゃべりすぎてしまう
も…モジモジしてしまう
じ…じっとしていられない

ということで「箸先・しゃもじ」と覚えていただくと分かりやすいのですが、とにかくその中に「集中できない」「先延ばしにしてしまう」という症状があります。そのため「片づけられない」という状態になりやすいことが分かっています。
特にこの症状は「女性に多い」とされています。

こちらは薬での治療や、カウンセリングでの改善は望めます。

ちなみにさらに詳しくマンガで解説していますので、ご覧下さい。
何にせよ、お気軽にご相談いただければ幸いです。

「片付けられない」問題は1つとは限らない!

shutterstock_Shai/Fotovika

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AnswerADHDライフカウンセラー リーベル・りなこ先生

長い間とても辛いお気持ちで過ごされていたこととお察しします。
ADHDの主な問題の1つに、メロディさんのお悩みのような「片付けることの困難さ」が挙げられます。

ADHD(注意欠如・多動症)の症状の原因は、脳の覚醒機能を調整している神経伝達物質の不十分な働きと、関連付けられる脳の機能障害と今のところ言われています。ADHDの症状には、子供の頃からの感覚調整の難しさや行動変更の難しさ、衝動性やもの忘れなどがあり個人の特性によって様々です。ADHDの問題に対応するためには、ADHDの診断を受け薬を服用するだけでは治すことはできません。ADHDの人自身の理解とコントロールそして周囲の人の理解とサポートの両方が常に必要となります。

ADHDの人が片付けられない問題の原因として、「どこに、どれくらい片付けて良いかわからない」といった空間認知の困難さや頭の中が常に様々な思考や感覚でいっぱいのため他の物事に気を取られてしまい作業が進まいといったことが考えられます。又、完了した事柄を画像として捉えるアウトライン思考の傾向が強いADHDの人の場合は、片付けの作業を完了させるために必要な準備をせずに作業を始めてしまうことにより完了させることが難しくなるといった「計画性の問題」や「先延ばしの問題」が複雑に絡み合っていることも考えられます。

このような問題に1つずつ対応し、ADHDの人自身ができる方法と周囲の人に協力してもらう方法をいくつも考え実践し、最適な方法見つけ繰り返し行っていくことでADHDの問題は改善されていきます。問題に上手に対応できるようになると、心に余裕が生まれ、もともとADHDの人が持っている創造力や直観力など特性の持つ長所に目を向けることができるようになります。

ADHDの人がこのような作業を行うためには、ADHD専門のカウンセリングやコーチングが有効です。又、混乱や衝動性の症状が強く出ている場合には無理せずにADHD治療薬の併用も必要になります。

症状が生活に支障が出るほど気になるようでしたら、精神神経科や心療内科など医療機関での受診をおすすめします。大人のADHDの検査を行っている医療機関は、お住まいの地域の発達障がい支援センターで教えてくれます。

片付けの問題の対応は、ご自身のブレインスタイルを理解することが第一歩です。
どうか1人で悩まずに、メロディさんに合った最適な方法を見つけていきましょう。

続き≫収納のプロによる片付け思考術と、先生がオススメする思い切った片付け方とは!?

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