モロッコの伝統料理「タジン鍋」といえばここ数年で一気に流行しましたよね。三角錐の不思議な形の鍋蓋を使い「素材の持つ水分だけで蒸し焼きにする」ことで素材の旨みをぎゅーっと引きだすだけでなく、鍋にたまったスープはとっても美味しくて栄養たっぷり。流行りにのってご家庭でタジン鍋を購入した方も多いのではないでしょうか？
shutterstock/Lukasz Janyst
ところでその「タジン鍋」の正しい食べ方、知っていますか？
モロッコに住んで30年『モロッコの南の町から』の筆者で絵描きの森分さんのメルマガで「タジン鍋」の正しい食べ方をを紹介しているのですがその食べ方は皆さんが知っている食べ方とはちょっと違うはず。
ホームステイに来た人にモロッコでの食事の仕方を説明しています。
基本的に食事は右手で食べます。
だから食事の前後には手を洗います。タジンを食べる時などは、パンを３ｃｍくらい千切り、人差し指にパン、パンに付けたタジンは親指で押さえます。親指は、その都度なめてきれいにします。
それを実演でホームステイ客に説明しますが、ほとんど全ての人は、指で食べ物を触るのが嫌いなようで、パンでタジンをはさもうとします、それではパンが大きくなってしまい食べにくいです。
ということで「パンにスープを浸して食べる」だけでなく、「具もパンと指で挟んで食べる」というのがタジン鍋の本来の食べ方なんだそうです！
水が貴重な砂漠地帯で、少ない水分で調理するための「タジン鍋」ですから、鍋以外の食器もできる限り洗わずに済むようにした結果なのかもしれませんね。
実は外で食べるのにぴったりなタジン鍋
shutterstock /Lapina Maria
- 調理は具材をつめるだけ
- 調理はお水も不要
- 手で食べれば小皿もカトラリーも必要なし
つまりタジン鍋は外で食べる料理としてぴったり！
これから暖かい時期になるとお花見やピクニックなど外で食事をする機会も増えます。そんな時、水も必要なくみんなで手づかみでワイワイと食べられるタジン鍋はとってもオススメ！鍋にたっぷりのお肉と野菜を詰め込んだらあとは火にかけて待つだけで簡単にあったかいお鍋料理が食べられますよ。
食べる際に必要なのは自分の指とパンだけ。野菜とお肉の旨みがたっぷり出たスープをキレイにパンで食べてしまえば持ち帰りの際に余ったスープを処理する必要もありません。
おいしくてヘルシーで簡単、そして片づけいらずなタジン鍋はこれからの季節のトレンドになるかもしれません！
（まぐまぐ編集部/まつこ）