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7月前半のギリシャと中国を材料とした急落・急騰劇!その時、投資歴54年の山崎和邦はどう立ち回った?

7月前半、ギリシャと中国の合わせ技で相場は急落からの急騰を見せました。この時、投資歴54年・大学教授の山崎和邦氏は、日経レバレッジを買い、利益を得たそうです。相場が不安定なタイミングでなぜ買えたのか。それには昔からの相場格言が見て取れたからと語ります。

「三場の変わり」は生きていた

7月8日の終値から9日のザラバ安値までの下げ幅は一日半で▼1,262円であり、そのザラバ安値から当日引け値までの戻りは半日で740円幅だった。つまり半日で下げ幅の半値戻りを成した。ようやく膠着相場を抜けて生体の動きを示した。この短期的現象を昔から「三場の変わり」(さんばのかわり)と称して、「下げも上げも場で3つ目で目先は一旦終わる」の意である。今回は8日の前場・後場、9日前場、この3つであった。9日の後場から猛反発した。

半世紀前、筆者が野村の本店営業部にいた頃、先輩たちは超短期売買も盛んに顧客にさせていたが、筆者はその際にこれを覚え、その後、数え切れないほど応用したが当たる時の方が圧倒的に多かった。

今回は具体的には筆者はこうした。銘柄による差が不明だから日経レバレッジ<1570>を買った。例によって利食いしてから大幅に上がったが毎回のことだからやむを得ない(9日;16,060円買い→土日を挟んで14日;17,700円売り)。

9日の朝、場で3つ目だから日経レバレッジを前日下げ幅1,050円の半分下げると仮定して16,200円で買い指値したらヨリの16060円で買えた(指値より安く買えるということは気持ちいいことではない。それだけ売り物が多かったという証拠だからだ)。

案の定、買い値から440円を瞬時に下げた。ところが、そこから急激に戻り出して買い値から760円高して(ザラバ安値からは1,200円高で)当日は終わった。やはり「三場の変わり」を使った「三場営業」は生きていた。結果は14日のヨリ17,700円で利食いした。例によってリグってから880円上がったが。

買ってから瞬間440円下がり、売ってから4日目までに880円上がった。「買ってから下」と「売ってから上」は猫にくれたが、「猫にくれた方」は上下あわせて1,320円幅だった。筆者は中の1,640円幅を拾ったにすぎない。ここでの心境の整理はこうだ。

『三場の変わり』は生きていた、そしてそれを実際に行動した、1,640円幅を拾って1,320円幅は猫にくれたが、自分と猫とはちょうどいい配分比だった」と思うことにして、肝心の中長期に目を転ずることにした。

こうした行動をとる投資家は多かったらしく、今回短期間に日経レバの運用資産額は急増したと新聞は報じた。多分、筆者みたいに短期でリグってしまった人は少なかったのであろう。いずれにしても、突っ込めば買うという姿勢で相場を見ている個人投資家は多いということだ。

公的資金の買いもあり、個人投資家の待機資金も豊富だ。海外要因で下がることは今後も幾らでもあるが深い下げはないと本稿では言い続ける。よって、旨みのある買い場は9日の前場みたいに瞬時しかないし気にいった価格では買わせてくれないだろう。押し目待ちに押し目なし、というものであろう。

山崎和邦 週報『投機の流儀』』(2015年7月26日号)より一部抜粋

※太字はマネーボイス編集部による

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大学院教授(金融論、日本経済特殊講義)は世を忍ぶ仮の姿。その実態は投資歴54年の現役投資家。前半は野村證券で投資家の資金運用。後半は、自己資金で金融資産を構築。さらに、現在は現役投資家、かつ「研究者」として大学院で講義。2007年7月24日「日本株は大天井」、2009年3月14日「買い方にとっては絶好のバーゲンセールになる」と予言。日経平均株価を18000円でピークと予想し、7000円で買い戻せと、見通すことができた秘密は? その答えは、このメルマガ「投機の流儀」を読めば分かります。

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