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日経18,070円は戻りの限界か?新たな上昇の開始点か?=山崎和邦

日経平均株価は、9月29日の下落では出来高も売買代金も多くなく、真のセリングクライマックスはまだと見る。目先の反発局面では上窓や25日線が集中する18,050~70円どころがメドとなろう。(山崎和邦)

日経平均株価、2番目の上窓埋めなら18,070円へ

戻りの限界か新たな上昇か?25日線とも符合する重要な節目

10月7日(水)は4つの行事が重なる。

  • 日銀金融政策決定会合
  • 安倍内閣改造
  • 自民党役員人事
  • 日本郵政グループ3社上場の仮条件決定

この4つである。

株価は軽いセリング・クライマックスを9月29日に迎えたと考えるところだが、当日の出来高も売買代金も多くはなく、真のクライマックスではない。

とはいえ、一応の戻りを考える時期には入った。どう考えるか?「迷ったらチャートを見よ」とは古くからの賢者の教えである。そこで以下のような見方もできる。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

まず7月9日の安値、8月26日の安値、9月8日の安値、9月29日の安値、この4点を結ぶと右肩下がりの一直線となる。

いっぽう、8月26日以降3日間の戻り、9月9日の派手な戻り、この2点を結ぶ右肩下がりの直線と、上記直線とは三角保ち合いを為さない。

そうすると、下げ過程で作った2つの窓のうち下の窓は10月1日の戻りで直ちに埋めたから、下から2番目の窓埋めとなると18日の安値18,070円ということになり、折しも週末現在の25日線が18,054円で符合する、という夢のない話になってしまう。

ここを「戻りの限界」と見るか、「新たな上昇(と言っても中間反騰だが)」のスタート点と見るか、この2つのいずれを採るかという重要な節目に差し掛かる。

市場という身勝手に動く生き物はいずれを採るか。それは既報で述べた市場の「風船の膨らみ具合の状態」(『ウォール街の物理学者』ジェイムズ・オーウェン・ウェザーオール著、高橋璃子訳 / 早川書房 2013年より引用)による。その時の外部要因次第だ。

が、「罫線は自分に都合よく解釈すると反対に動く」という格言を筆者は拳拳服膺してきた。ゆえにこれしか言えない。また、これしか言わないことが今日現在では真摯な見方というものであろう。

【関連】日本郵政グループ3社上場に想う~アベノミクス相場とNTT上場のあの頃=山崎和邦

山崎和邦 週報『投機の流儀』』(2015年10月4日号)より一部抜粋・再構成
※チャート画像はMONEY VOICE編集部による

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大学院教授(金融論、日本経済特殊講義)は世を忍ぶ仮の姿。その実態は投資歴54年の現役投資家。前半は野村證券で投資家の資金運用。後半は、自己資金で金融資産を構築。さらに、現在は現役投資家、かつ「研究者」として大学院で講義。2007年7月24日「日本株は大天井」、2009年3月14日「買い方にとっては絶好のバーゲンセールになる」と予言。日経平均株価を18000円でピークと予想し、7000円で買い戻せと、見通すことができた秘密は? その答えは、このメルマガ「投機の流儀」を読めば分かります。

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