会話ではそれほど気にならなくても、メールという「文字」にしてしまうと途端に感じが悪いように思えてしまう言葉や言い回しってありますよね。無料メルマガ『仕事美人のメール作法』では、相手に柔らかく伝わる「言い換え方」が紹介されています。
「どうなってますか」
ビジネスメールは用件をわかりやすく確実に伝えることが求められますが、場合によってはとげとげしい言い方、無味乾燥な受け答えになることがあります。
相手との関係が良好なときや特にトラブルなどなく、よい状況でやり取りできているときは気になりませんが、なにかしら問題が発生してよろしくない状況、環境のときは、メールのやり取りも殺伐としてきます。
特にメールのやり取りは、文字として残るので、会話ではなんとも思わない言い回しが文字にすると感じ悪く伝わることも。嫌悪な状態を避けるためにも伝え方をひと工夫したいものです。
例えば、状況を相手に尋ねる場合、「どうなってますか」は「いかがでしょうか」と書き換えると丁寧で印象もソフトになります。
社内報の原稿、どうなってますか?
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社内報の原稿はいかがでしょうか?
あるいは「原稿の進み具合はいかがでしょうか?」という尋ね方もあります。
相手に催促するときは「まだですか?」と伝えるより「いつごろ原稿を送っていただけますか?」のほうが相手にプレッシャーをかけつつ、期日が明確になります。
「どうしますか」
AとB、どちらにするか決めてほしい。あるいは相手はAにすると言うが、Bも考えられる。相手はAと言っているが、Bを推したい。
このように相手に早く決めてほしいときや、相手に判断してほしいとき、こちらが結論を急ぐほど「どうしますか?」「どっちにしますか?」と詰問調になりがちです。
そんなとき、もっと穏やかに対応する言い回しとしてお薦めしたいのが「いかがいたしましょうか?」です。
「Aということですが、Bも考えられます。いかがいたしましょうか?」
「AよりもBのほうが○○の点で優位性がありますが、いかがいたしましょうか?」
「AとB、2つの方法がありますが、いかがいたしましょうか?」
相手に詰め寄り、問いただすのではなく、問いかけ、考える余地を与える言い回しに変えるだけで決断が早まることがあります。
こんなときにも「いかがいたしましょうか?」は使えます。貸し会場を押さえたいが、希望する日時は予約でいっぱいというとき、
「水曜はすでに満室だそうです。どうしましょうか?」
という対応は、聞いたことをそのまま伝えるやりとり。これを一歩、進めて
「水曜は満室ですが、木曜なら予約可能だそうです。
いかがいたしましょうか?」
と「水曜はNGでも、木曜はOK」と提案し、相手が別案を検討しやすいようにもっていけば「では、木曜に」とか「木曜は都合が悪いので、次の水曜は?」と次のステップへ進みやすくなります。
問題が起きたけど、「どうしたらいいですか?」と相手に全面的に頼る対応ではなく、解決策や選択肢を事前に用意して、「どうしましょうか=いかがいたしましょうか?」と尋ねるようにすると相手も判断しやすく物事が早く進みます。
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『仕事美人のメール作法』
著者/神垣あゆみ
広島を拠点に活動するフリーランスのライター。若手ビジネスマン向けにメールマナーの基本を解説した『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など著作多数。
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