この秋、日本が誇る一流の美術品が三年に一度の集結。「東美特別展」が10月に開催

2016.07.19
by よっすぃ~♪(まぐまぐ編集部)
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半世紀の歴史を誇る日本最大級のアート見本市

今年2016年といえば、言わずと知れた四年に一度のオリンピックイヤー。いっぽうそれと同時に、三年に一度しか開かれない日本最大級のアート見本市「東美特別展」の開催年でもあると、もしご存知の方がいれば、その方はきっと相当なアート通に違いないでしょう。

……あまりピンと来ていないであろう大多数の方々のために説明すると、この「東美特別展」とは、東京美術商協同組合に所属する有名美術商が一堂に会し、選び抜かれた美術品を展示・販売するという催し。区切りの20回目となる今回は、10月14日(金)~16日(日)の3日間、東京都港区にある東京美術倶楽部・東美ミュージアムで開催されます。

第19回展2013

前回(2013年開催)の会場内の様子

アートの見本市といえば海外ではアート・バーゼル、国内ではアートフェア東京などが知られていますが、東京美術倶楽部ではアート・バーゼルよりも前に東美正札会東美特別展が始まっていました。「東美特別展」は三年に一度だけの開催ということもあって、本当に特別な最上級の品々ばかりが並ぶことで知られ、国内外のアートコレクターや愛好家から一目も二目も置かれているんです。

そんな「東美特別展」ですが、第1回目が開催されたのは、今から遡ること約半世紀前の1964年のこと。その年にあった東京オリンピックに結び付け「オリンピック記念・古美術展観特別即売会」という名の単発イベントとしてスタートしました。しかし、これが当時の美術愛好家たちの間で好評を博したことから、その後は定期的に開催されるようになりました。

㈯第1回展_会場

第1回(1964年開催)の様子

ちなみに、1976年まで隔年で開催されていた「東美特別展」ですが、「名品を取り揃えるには、それなりの時間が必要だ」という声が出展者たちから挙がったことから、現在の三年に一度というペースに改められたんだとか。美術商たちがこのイベントに、どれだけ気合を入れて臨んでいるのかが、よくわかるエピソードですね。

最上級の美術品を手に取って鑑賞できる

「東美特別展」の出展品は、日本画・洋画といった絵画をはじめ、陶磁器、茶道具、屏風、蒔絵、彫刻、仏教美術など、美術工芸品のあらゆるジャンルを網羅。ゲーム「刀剣乱舞」の影響で、若い女性を中心に愛好家が急増している刀剣も、もちろん出品されるということで、そちらのファンの方々も要注目でしょう。

6_鳥海 青児「インカの石街」

鳥海青児「インカの石街」

3_古越磁(越州窯青磁)羊

「古越磁(越州窯青磁)羊」

8_粟生野切

伝圓光大師(法然上人・源空)「粟生野切」

1_銀沃懸地塗玉装小さ刀㈪

「銀沃懸地塗玉装小さ刀」

このように日本を代表する有名美術商たちが、店の威信をかけて揃える品々だけあって、どれも当然のように価値あるものばかり。展示・販売品として並んでいた作品が、後に各地の美術館・博物館に収蔵されたこともあるとのことです。

そしてさらに驚きなのが、それらの展示品の多くが、直接手に取ることができるという点。本来ならば手の届かない遠い位置から、しかもガラス越しなどでしか見ることのできないような名品を、ごく間近からじっくりと鑑賞できるというのは、この「東美特別展」をおいて他にはないでしょう。

また会場内では、美術品の展示・販売だけでなく、本格的な茶席でお茶を楽しめます。その他のイベント詳細に関しては、今後東京美術倶楽部のサイトにて随時公開されるということです。

最上級の美術品がズラリ並ぶイベントということで、アートの世界に大いに興味のある方なら、審美眼を養うという意味でも、またとない機会となりそう。また、そこまで美術品に詳しいワケではないけど、年に一度ぐらいはアートにどっぷり浸る一日を過ごしたいとお考えの方にも、価格以上の貴重な体験ができて、目の保養になるこの「東美特別展」、とってもオススメですよ!

 

「第20回 東美特別展」開催概要
●日程:
平成28年10月14日(金) 10:00~19:00
      15日(土) 10:00~19:00
      16日(日) 10:00~17:00
●会場:東京美術倶楽部 東美ミュージアム
●主催:東京美術商協同組合
●企画協力:一般社団法人 アート東京
●入場料:一般1,500円/中学生1,000円(いずれも税込)
●出展者:東京美術商協同組合員 65店

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