[ビジネス発想源 Select] 第4247回:オファーが来ないなら

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【第4247回】 オファーが来ないなら (2016年6月22日配信)

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「オファーが来ない」と嘆く人が、多くいます。

デザイナーとしてフリーランスになったがいっこうにオファーが来ない。会社を辞めて独立起業したが、いっこうに注文が入ってこない。就職活動を頑張っているが、いっこうに内定がもらえない。などなど。

どんな世界にも、「オファーが来ない」と困っている人はいるものです。



そんな人たちの相談もたくさん受けるのですが、すごく共通して感じることは、

「なんで、あなたはオファーしないの?」

ということです。

この話をすると、ほぼキョトンとされるのですが、「オファーが欲しい」と悩んでいる人は、こちらからオファーすれば早いのです。

「え、こちらからオファーするってどういうこと?」と眉をひそめられますが、いや、オファーが欲しいならそれぐらい自分で考えろ!



手っ取り早いのは、「来てもらう」ことです。

もちろん「来て下さい」と言うだけでは来ませんから、来てもらうための理由が必要です。

例えば、自分がデザイナーの卵だったとしましょう。

なんとか自分にオファーをくれるプロデューサーはいないだろうかと待っていても、オファーは来ません。

得体の知れない無名のデザイナーの卵よりも、卵ではないデザイナーにオファーする方が仕事が確実だからです。

でも、プロデューサーも無名でも有能な人に出会いたい。

かといって営業活動で「それが自分です」と名乗り出ても何の確証もないから、あまり意味がない。

だったら、例えば自分だけではなくて、自分のようなデザイナーの卵を50人集めて勉強会でも開いて、プロデューサーを講師に招いたらいいのです。

プロデューサーは「無名でも有能な人に出会いたい」と思っているのですから、その想いを無名で有能な人かもしれない50人の前で話すとしたら、ものすごく価値のあることなのです。

それは受講者にとってもものすごく貴重なことなのだから、全員から3000円を受講料で集めたとしたら、50人だと15万円ですから、それを講演料として渡せばいい。

そして、自分自身も受講生として受講できる上に、打ち合わせや打ち上げなどをさせてもらえれば、そのプロデューサーと話す時間は長くもらえます。

オファーを待っているだけだと会えない人が、オファーを出せば会えるのです。

これほど簡単で、楽しくて、勉強になることがあるでしょうか。

さらには、それだけの動きを見せる人は、そもそも50人を集められるような働きを相手に見せていることになるので、相手にも印象が残っていきます。

「自分にオファーを下さい!」と売り込まなくても、「あの人にオファーすれば、何とかなるかもしれない」と思い出してもらえるんですね。



……とかいう話をしても、全然ピンとこなくて、実際に実行する人は、ほんの一握りです。

でもこれまで、このアドバイスをして、実際に実行した人は一人残らず、現在オファーに溢れるプロになっています。

実行しない人は、噂も耳に入らないので知らないです。



オファーの形も、いろいろあります。

「講師になってくれませんか」「執筆をしてくれませんか」「揮毫をしてくれませんか」「コンサルティングをしてくれませんか」「子どもたちに教えてやってくれませんか」「推薦文を書いてくれませんか」など、何だっていいんです。

それを、きちんと対価を支払う、もしくは相手にとって莫大なプラスになるようなメリットを用意する、という形で正式にオファーすればいいのです。

オファーができないような人間に、オファーをする側の気持ちなんてわかりません。

オファーをもらうことだけを待っているような、そんな「棚からぼた餅人間」は、棚の下に立ち続けたまま、時間だけが経っていきます。

まずは自分から積極的にオファーをすることで、自分がオファーをもらうためには何が必要なのかを身体で分かっていき、そして実際にオファーが集まっていくのです。



【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)-------------

・自分が会ってみたいと思っている人を、それぞれ異なる業界から3名、ノートに列挙する。(絶対に会うことができなそうな著名人でももちろん可)

・その人たちに自分から何か「オファーをする」とすれば、どのようなことを、どのような対価でオファーするか。自由にノートにまとめる。



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