連日、全世界のマスコミを賑わしているトランプ氏の米大統領戦での勝利。とりわけ国内では今後の日米関係を不安視するなど、悲観的とも言える報道が目につきます。しかしメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では、「トランプ大統領の誕生は日本と台湾にとって歓迎すべきことである」としその具体的な理由を上げつつ、氏によって日台にもたらされるであろう「恩恵」を記しています。
【日米台】なぜ日本と台湾にとってトランプ大統領の誕生は歓迎すべきことなのか
ドナルド・トランプ氏が次期アメリカ大統領に決まったことで、日本では日米関係を不安視する声が高まっています。読売新聞の世論調査では、今後の日米関係に不安があると答えた人が58%にのぼりました。
トランプ氏は日本の米軍基地をはじめとして、在外米軍基地への同盟国の負担増大を求めており、また、ヒラリー・クリントンが中心となって進めたオバマ政権のアジア・リバランス政策の見直しが行われる可能性があるということで、アジアでのアメリカのプレゼンスの低下と中国の覇権主義の増大が懸念されています。
台湾でも、一部ではそのような懸念が持ち上がっています。今年の7月には、アメリカのボイス・オブ・アメリカがトランプ大統領が誕生すれば、台湾海峡で戦争の可能性があり、台湾は自主防衛のために核武装を模索すること十分ありえるとしました。もっとも、この分析も、選挙期間中に繰り返されてきたトランプ氏へのネガティブキャンペーンの一環である可能性もありますが。
● トランプ大統領誕生ならば台湾海峡で戦争の危機、台湾核武装の可能性も―米メディア
台湾でもトランプ氏の大統領当選は大きな話題となっていますが、一般の台湾人はこれを「ショック」と捉えるよりもむしろ「歓迎」する向きが大きくなっています。
というのも、中国はさかんに台湾を「絶対不可分の神聖なる国有領土」と呼び、白書まで発行して台湾にも他国にも「ひとつの中国」を認めるように圧力をかけてきています。日本ですら国会で中国の主張を「理解する」と是認して、国家として認めていません。そのため、台湾人は「暴言王」であるトランプ氏が中国の主張を否定するような言葉を言ってくれることを、密かに期待しているのです。そしてその台湾人の期待を後押しするような情報が、いろいろと入ってきています。