武田邦彦メールマガジン 『テレビが伝えない真実』 - まぐスぺインタビュー

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突然ですがお聞きします。今、放射能汚染の観点から、食べたら危ない食材を教えてください。

今は関東北部から東北の太平洋側の海の魚、キノコ類、川魚、柑橘類などが危険です。特に子どもたちに関しては、大人がきちんと選択してあげなければいけません。

私は科学者ですから、安全が確認されていない、放射能を浴びた福島の野菜を食べることを止めさせないといけないんです。このことを関西のある番組でストレートに言ったら、それ以降、呼ばれなくなりました(笑)。

福島の野菜を全て購入しても約170億円、それに対して、国が原発に支払うお金が約4300億円です。私は国に対して、電力会社に支払う金があるなら福島の野菜を買い上げるように訴えています。

テレビといえば、今年の夏は電力不足になると盛んに騒いでいましたが結局足りました。どうしてなのですか?

電気が足りるかどうかは、次の5つの数字を比較しなければならないんです。

[1]電力会社の元々の生産設備能力(7700)
[2]実際に動かすことができる設備能力(6700)
[3]電力会社が動かそうと思った電力(4800;推定)
[4]予想される消費電力(4400;推定)
[5]実際に消費された電力(4000)

カッコの中の数字は、2011年の春に東京電力が計画停電を発表したときの数値で、単位は万kWです。

テレビで報じられた「使用率」は、[5]÷[3]、つまり83%ですから、いつでもぎりぎりのような感じを受けますよね。テレビを見ている人は、その「83%」という数字が[5]÷[1]だと思っているわけですから。でも電力会社の計算は[5]÷[3]。なぜか。つまり、電力会社の計算は常識と違うんです。

一社のスーパーマーケットでたとえて言いますと、[1]は店舗総数、[2]が今の従業員数で開くことができる店舗数、[3]が社長が判断して開こうと思っている店舗数、[5]が実際にお客さんが来た店舗数で、それぞれの数を[1]=10店舗、[2]=8店舗、[3]=4店舗、[5]=3店舗とします。

本来は緊急時だから10店舗すべてを開けるのが当然なんですが、電力会社はそれほどの責任感がないので8店舗しか準備せず、さらに社内の都合で「お客さんが来るだけのギリギリでいいや」ということで4店舗しか開けない、ということを続けているんです。だから、足りないといっても余裕はあるという非常識なことが起こっているんですね。

でもこういうことをテレビでは解説しません。おかしいですよね。

武田邦彦さん

ほかにテレビで報道されていないことで、知っていたほうがいいというようなことはありますか?

現在の日本の原発でもっとも危険なことは、世界で唯一、震度6以上の大地震が起こる可能性のある海岸線に建設されている原発があることで、したがって、充分な耐震性・耐津波性が必要なんですが、“安全神話”だけがあって実質的にはそうは設計されていないことなんです。そこで、2006年に新しく耐震指針を作ったときに「残余のリスク」というものが示されたんですが、そこには「想定外の事故が起こったら付近住民が著しい被爆をする」と明記されたんです。でもそれはテレビでは報道されませんでした。

それどころか、日本の原発は、震度6以上の地震、建っている場所の標高以上の津波、それにテロに対しては完全無防備で、危険と言わざるを得ないのに再稼動させようとしています。「震度6の地震も津波もテロもなければ安心」というきわめて無茶苦茶な前提で、です。しかも、もしも想定外の事故が起こったら「付近住民が著しい被爆をする」のにですよ。

だから国民は、「付近住民が著しい被爆をする」と国が言っていることを知った上で、自衛策を取らなければなりません。まず、事故が起こった際、放射性物質を体内に取り込まないようにするための新型インフルエンザ用マスクと、子ども用にヨウ素剤を準備すること。事故が起きてしまったら、原発からの距離ではなく風向きをみて避難を考えることです。これらのことを各自治体、任意団体、家庭ごとに考えておく必要があります。

武田邦彦さん プロフィール
中部大学 教授東京大学卒業後、旭化成に入社。同社にてウラン濃縮研究所長を勤め、芝浦工業大学工学部教授を経て現職に就任。現在、テレビ出演等で活躍。
メルマガでは、原発や環境問題を中心にテレビでは放送できなかった“真実”をお話しいたします。

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