■新聞・雑誌の広告的価値
ある程度事業を大きくするには、いずれ広告宣伝投資が必要になります。
しかし露出メディアや露出の仕方で投資が回収できたり全損になったりします。
私の失敗談をいくつか。
・新聞広告
値段が高いという印象がありますが、地域を限定して地域版に出すのは比較的安価です。
また、たとえば突然広告がキャンセルとなり、あるいは広告が集まらず、紙面に穴が開くといった事態はたまにあるそうで、そのときは劇的に安い値段でオファーが来ます。
ただしこの場合、日ごろから小さくても継続して広告を出しているという実績が必要です。
私も以前、名古屋で自社セミナーを開催するとき、全国新聞の中部版に何度か広告を出したところ、たまたま1面全段広告が10万円でどうかと新聞社から連絡がありました。
そのときはセミナーも終了し特に広告を出すものはなかったので、出版した書籍の広告を載せました。
しかしほとんど効果はなく、ムダ金に。。。当時は儲かっていたからジャブジャブだったなあ。。
新聞は1発勝負の運試しみたいなところがあり、しかも賞味期限も1日足らずですから、あまり人にはお勧めできない方法です。
ただし、年配・高齢者向けビジネスをしている人にはアリかもしれません。新聞を最も読んでいる世代だからです。
・雑誌広告
媒体次第ですが、これもあまり効果はありませんでした。
雑誌の読み方として、じっくり読むというより、パラパラめくって面白そうな記事だけ拾い読みをする人が多いからではないかと思います。
私自身、広告ページはすっ飛ばしてしまいますしね。
同じ理由なのか、雑誌から取材を受けてその記事が掲載されて、問い合わせが増えたりするのかなと期待しても、ほとんど反応はありません。
雑誌を読む層は、いちいち手を止めてその人を検索するということはしないようです。
ライターが書く文章ですから、本人の主義主張や価値観が強く出るわけではないので、個性や魅力を感じにくいという側面もあるのかもしれません。
・テレビ
テレビCMではなく取材されての出演ですが、出方次第は大きな反響があります。
私も以前、エステサロンをオープンさせてたとき、PR会社にお金を払って取り上げてもらいました。反響は大きかったです。
そのときは朝と夕方のニュース番組の中でのレポートだったのですが、主婦層が見ているので客層にもマッチしたからでしょう。
ビジネス系では情熱大陸などのドキュメンタリー系が最も大きな効果がありますが、今では巨額のお金が動いていることもあると言われているなど、取り上げられるのは難しい。
私自身はテレビ出演はすべて断っていますが、2回出たことがあります。
1回目は「富裕層のライフスタイル」みたいな企画で、物件調査や夜は撮影のためにわざわざ30万円もかけて極秘セレブパーティーを開催したり、丸1日費やしましたが、仕事への反響はゼロ。
バラエティー的な取り上げられ方だと、「へえ」で終わるということでしょう。
2回目は朝番組のインタビューだったのですが、確か「家計簿はいらない」みたいな取材だったと思います。
こちらも反響はゼロ。まあ、朝も主婦が見ていて、彼女たちは不動産なんて買わないですからね。自分のビジネスとテレビの視聴者層の完全なミスマッチです。
あと、取材テーマも不動産とは関係ないし、朝の忙しい時間帯では、興味を持ったからといっていったん家事の手を止めて検索するという人もいないのでしょう。
一方、私の妻は企画内で実演する先生とかコメンテーターなどの文化人的な立ち位置で出ています。(いちおう、芸能プロダクションにも在籍しています)
音楽コンクールで鍛えた舞台度胸で、撮り直しはほとんどなく、たいてい1発テイクOKだそうです。
彼女の場合は地方のカルチャーセンターで講師をするとき絶大な効果があり、特に地方の人はテレビをよく見ているので集客に大きく貢献します。
今月から7月にかけて妻は出張が増えますが、期待できるのではないかと思っています。
逆に関東では、ボイストレーニングに関心を持つような層は、多忙でテレビなどあまり見ていないのでしょう、ほとんど効果はありません。
なので関東でのカルチャーでは集客にはつながらず、人が集まらずに中止になることも結構あります。
・PPC広告(ペイ・パー・クリック)
グーグルのアドワーズに代表される、キーワードを買ってクリックされると課金されるというもの。
検索上位には「広告」と出ていますが、彼らはPPC広告に出稿しているのです。
今はこれが主流ですが、私もかつて「不動産投資」というビッグワードでやってみたら、人気ワードゆえクリック単価が高いので、20万円の予算をあっという間に使い切りました。しかも効果はほとんどゼロ。
そこで、もっと絞り込んでマイナーなキーワードとの組み合わせにしたところ、単価は安くなってもクリックされにくい。。
というわけで奥が深いPPC広告ですが、私は面倒でやめてしまいました。
・SEO対策
これは結構意識しています。今は知りたいことがあればすぐにググる時代ですから。
とはいえ、不自然で露骨なサイトチューニングはグーグルによって検索結果から削除されて命とりです。
10年ほど前、相互リンクやリンクファーム(たくさんのサイトを作って相互リンクさせる。1000個とか2000個とかのレベル作ることもよくあったらしい)が流行った時代もありましたが、今では完全に封じられています。
同じページの中に同じキーワードが何度も出てくるとか、文章自動生成ソフトを使って書いたような不自然な文章もNGです。
なのでここは基本に忠実にやることです。たとえば、
・独自ドメインを使う
・ワードプレスなどSEOに強いプラットフォームを使う
・タイトルやタイトル説明文をわかりやすく、重要なキーワードを使う
・コンテンツを豊富に、文章量も多く
・長いスクロールページよりも階層に分ける
といったことです。つまりグーグルの検索アルゴリズムのコンセプトである「見た人に役立つサイト作り」をすることですね。
ブログの場合、SEOに強いのはアメブロということは知られていますが、原則として商用利用は禁止されていますから、アフィリなどは不可。
ヘタするとアカウント削除ということもあり得る。そうなったら過去の記事が全て失われてしまいます。何年もかけて積み重ねてきた記事が消滅というのは非常にショッキングです。(そのため定期的にバックアップを取っているブロガーもいます)
そのため私としては、やはり独自ドメインを取り、専用サーバーを契約して構築することが、いろんな意味で大事だと思っています。
などなど、いろいろやってはみたものの、結局は自分の名前で検索されることが最大のSEO対策だということで、本やコラムに力を入れるようになりました。
私の場合は本が自分の宣伝ツールになっており、非常に助かっています。