8月下旬までマーケットは無風が予想され、個人投資家の皆さまもお盆はゆっくり休めそうです。ただ、8月23~25日のジャクソンホール会議は良い意味で注目です。(『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』藤井まり子)
※本記事は有料メルマガ『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』2018年8月7日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。
8月23~25日開催。パウエルFRB議長が新しいことを発表する?
8月下旬までは無風か
8月に入って、グローバルマーケットはバケーションシーズンに入りました。内外のマーケットは閑散としています。
「勝ち組」の人々はさっさと長期夏季休暇入りし、いまマーケットに残っている人々は、負けの込んだファンドマネージャーか、上司から「休暇中の留守」を任された新米のファンドマネージャーたち。
というわけで、8月下旬までは、マーケットではたいして大きな動きは「ない」可能性が高いです。
もちろん、気まぐれなトランプ大統領が夏季休暇の暇にまかせて「円安はけしからん!」とツイッターで呟く危険は常時存在します。
が、今のトランプ政権は、「知的財産権の分野で日米欧で中国を包囲する」方向へ向いているので、この夏は「トランプのツイッター砲」の可能性も低いのではないでしょうか?
この8月は、個人投資家の方におかれましては、そこそこ安心して8月下旬までは「休暇入り」できる夏になると思われます。
8月下旬のジャクソンホール会議は「良い意味で」要注意
さて、8月下旬のジャクソンホールには「良い意味」で要注意です。
パウエルFRB議長が8月24日開催のジャクソンホール会議で、「何か新しいこと」を発表するかもしれません。
この24日に、もしかするとひょっとすると、パウエルFRB議長は「『バランスシートの縮小計画』を棚上げする」講演を行うのではないか?と、一部のマーケット関係者から期待されています。
ここのところ、JPモルガンCEOのダイモン氏が「アメリカの長期金利が上昇する」とやたら警鐘を鳴らしています。これは、確信犯的な「パウエルFRB議長へのプレッシャー」です。
「FRBが現行の『バランスシート縮小計画』を放棄しないと、アメリカの長期金利が上昇してしまうぞ! そうなれば、アメリカ経済も近いうちに失速するぞ!」と、トランプ大統領のみならず、ダイモンJPモルガンCEOまでもが、パウエルFRB議長に圧力を加えているわけです。「道を整えている」というべきでしょうか。
というわけで、ジャクソンホールあたりで、パウエルFRB議長が「バランスシートの縮小計画の放棄」を正式に発表して、「アメリカの長期金利の上昇」を前もって予防する可能性は、大いにあります。