多くの米国人が借金漬けで苦しんでいるとの現地報道があります。「もし米国が経済成長していると思っているなら、それは大間違いだ」との厳しい指摘です。(『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』)
※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2018年10月5日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
借金漬けでも優良顧客?なぜ平均クレジットスコアが上がるのか…
破産する米国人はさらに増える
多くの米国人が借金漬けで苦しんでいるとの現地報道があります。
「もし米国が経済成長していると思っているなら、それは大間違いだ」とのこと。収入が減ったので、借金するしかない。つまり、破産する米国人は増えるだろうとの解説記事です。報道のポイントを翻訳しながら紹介していきます。
もし米国が経済成長していると思っているなら、大間違い。その実、酷い状況で、平均的米国人は財布に金がない。
株価は良いかもしれないが、街の景気は悪い。景気は市民の生活水準全般が良くなっているかで判断すべきだ。
だから、下記の5つの事象を見てみれば判るはず。
出典:Economic Growth: Five Things That Point to It Being an Illusion – LOMBARDI letter(2018年9月25日配信)
米景気の悪化を示す「5つの現象」
<その1:光熱費が払えない>
多くの米国人は、基本的な電気・ガス・水道代などの支払いができていない。米国政府のエネルギー情報管理局EIAが実施した住民エネルギー消費調査では、3分の1の国民が2015年時点で電気・ガス代などの支払いに難儀しているという。
出典:同上
<その2:食料品を満足に買えない>
食糧品の購入に難儀していることは、生活保護を見れば良い。食糧無料受給カードで食品を調達する人達の数が現在も3,934万人いる。
受給基準を無理矢理に厳しくして、受給者数は一時よりも減ったとは言え、2008年の金融危機よりも、現在では多くなっている。
その受給人数は、カナダの総人口3,696万人よりも多い。
出典:同上
<その3:貯蓄はほとんどない>
貯蓄はほとんど無いのが現実である。もし米国が経済成長しているのなら、貯蓄も増えるはずだ。
だが、2018年のNorthwestern Mutualが公表したPlanning & Progress Studyによれば、米国人の3人に1人の定年後の貯金は5,000ドル以下、5人に1人は貯金ゼロ。
10人中8人は、定年後の人生に対して極度に(または少なからず)心配しているとの回答だ。
出典:同上