シンガポールで行われた米朝首脳会談で合意された北朝鮮非核化が進んでいないにもかかわらず、トランプ大統領は気にする様子がない。その理由を解説します。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)
※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2018年12月7日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
世界の金融システムを変えるブロックチェーンに邁進する北朝鮮
年明け早々には、2回目の米朝首脳会談も
ぶっちゃけ、北朝鮮の金正恩委員長はアメリカのトランプ大統領に気に入られ、ご満悦のようだ。
シンガポールでの初の米朝首脳会談で「朝鮮半島の非核化」で大筋合意したものの、その後の詰めは遅々として進んでいない。
しかし、トランプ大統領は一向に気にする様子がない。
それどころか、「年明け早々には2回目の米朝首脳会談を行う。候補地も3か所に絞り込んでいる」と前向きの様子。
それやこれやで、このところ、金正恩委員長からは世界を驚かす発言が相次いでいる。
その1 「ピョンヤンをシンガポールのような近代都市に大変身させる!」
その2 「2019年4月にピョンヤンでブロックチェーンに関する国際会議を開催する!」
その3 「北朝鮮の誇る大同江(テドンガン)ビールを中国経由で世界に広める!」
確かに、ピョンヤンの街並みはアメリカ主導の経済制裁を受けているにもかかわらず、高層ビルが林立し、至る所に公園が整備されているようだ。
しゃれたブティックやレストランも開業し、「ピョンハッタン」(ピョンヤンとマンハッタンを掛け合わせた造語)と呼ばれているほど。
「軍事優先」から「経済発展との両立」を経て、今や「経済最優先」を標榜する北朝鮮。
そんな中、かつては偽ドルの製造で世界を騒がせていたものだが、今年に入り仮想通貨の基盤となるブロックチェーンに肩入れを強めるようになった。
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