地元の味はやっぱコレ。東西で違いがわかる「寄せ鍋マップ」

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2018/12/20

いよいよ冬到来で、鍋が恋しくなる季節ですね。しかし、一口に鍋といっても、魚を中心としたものや肉を中心としたものなどいろんな種類の鍋料理があります。さらに、地域ごとに好まれる味や料理の仕方も異なります。

そこで今回、ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」が、全国の20~69歳の男女2,350人を対象に、秋・冬の寒い季節に特に好まれる「鍋料理に関するアンケート調査」を実施しました。さっそく、この調査の結果をご紹介します。

なお、本調査では北海道、東北地方、関東地方、中部地方を「東日本」とし、近畿地方、中国地方、四国地方、九州地方を「西日本」としています。

具材は東日本で魚介類、西日本で肉類が好まれる傾向に


まず、鍋料理に使用する肉・魚介類で人気のある具材について聞いたところ、以下の順になりました。

  • 第1位 鶏肉(73.5%)
  • 第2位 豚肉(65.0%)
  • 第3位 タラ(56.1%)

このうち、タラは関東地方が68.0%、東北地方が61.7%、北海道が58.0%と東日本で好まれていることがわかりました。一方、鶏肉九州地方で80.4%で、特に福岡県で84.0%に上っています。また豚肉四国地方で76.0%となりました。この結果から西日本では肉を使用する傾向があることがわかります。

image by:KPG_Payless/Shutterstock.com

ちなみに北海道は、シャケの44.0%やホタテの32.0%など、地元でとれる名産品の使用割合がほかの地域と比べて高くなっています。特に、ホタテは東日本での使用割合が28.2%ある一方、西日本では19.3%にとどまっています。ホタテの人気からしても、東日本が魚介類を好む傾向になることがわかります。

この結果から、鍋料理に肉・魚介類を入れる割合は全国的に高いこと、また東日本は魚介類、西日本は肉類という地域差が見られました。

鍋つゆのダシは、それぞれの地域の郷土料理の影響を大きく受ける


次に、「鍋つゆのダシ・味付け」に特徴が見られた地域を調べました。その結果、九州地方ではあごダシの使用割合が29.9%あり、全国平均の10.4%と比較してもかなり高いことがわかりました。

あごダシとは、トビウオを使用したダシであり、九州地方北部の郷土料理に主に使用されています。そのため、あごダシは東にいくにつれ使用割合が減り、なんと北海道では0%となりました。さとふるではこの結果に対し、九州地方の使用割合の高さはもともと郷土料理で使用されていたという地域性が強く出た結果だとみています。


そのほかを見てみると、近畿地方ではうどんダシが17.4%と高く、全国平均の8.9%を大きく上回りました。またみそ東日本では25.3%でしたが、西日本では14.4%と低くなっています。

特にみそは北海道26.0%、東北地方の28.6%、中部地方の26.3%での使用割合が高くなっています。この理由としては、北海道「石狩鍋」、岩手県「どんこ汁」、山形県「芋煮鍋」、山梨県「ほうとう」など、地域で親しまれる郷土料理にみそを使うものが多いことが影響していると考えられますね。

全国で圧倒的な人気を誇る「ポン酢」


次は、つけダレや調味料に特徴が見られた地域を調べました。その結果、全国で圧倒的にポン酢の人気が高いことがわかりました。全国平均は56.2%。地域別では九州地方は66.3%で最多でした。一方、北海道では42.0%、東北地方では43.1%と全国平均を大きく下回っています。

image by:bonchan/Shutterstock.com

また、九州地方ではユズ胡椒の使用割合が20.7%と全国平均の13.4%を大きく上回っていますが、逆に七味の使用割合は5.7%と、全国平均の12.6%を大きく下回っています。ユズ胡椒は九州地方が発祥といわれています。この結果を見ても、実際に九州地方では大変重宝されていることがわかりますね。


シメの具材は全国的に圧倒的な「うどんと米」


最後は、鍋のシメに特徴が見られた地域を調べました。シメの食材における使用割合の全国平均は、高い順にうどんが39.0%、が29.5%という結果になっています。米以外のシメの食材9種の全国平均は、それぞれ2.0%以下しかありません。この傾向からもうどん、米が鍋のシメの具材として非常に好まれているのがわかります。

image by:Phoowanit Jeenawong/Shutterstock.com

特にうどんは、徳島県や香川県では52.0%、愛媛県が48.0%と四国他界に人気となっています。「讃岐うどん」の香川県とその周辺の地域で人気が高いのでしょう。

なお、うどん、米の次に人気があったのはラーメンで、特に高いのは北海道であり、全国平均の6.5%を大きく上回る18.0%となっています。さらに「長崎ちゃんぽん」が知られる長崎県ちゃんぽん麺の使用割合は全国平均の2.2%の10倍以上の28.0%となっています。長崎では、地域の食材としてちゃんぽん麺が広く親しまれているようですね。

今回の調査では、鍋料理には地域によって大きな違いがあることがわかりました。また、具材にもそれぞれ違い・特色が見て取れました。しかし、シメはやはり日本中どこに行ってもうどんか米が多数のようです。

各地の鍋料理を巡ると、その土地の特徴を体感することができます。この冬は、鍋料理探求の旅にでてみるのも面白いかもしれませんね。

source:@Press!

image by:marinatakano/Shutterstock

※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。

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