今回は「借金」を取り上げます。私が金融の専門家と共同運営しているマネースクールでも、よく聞かれる質問です。世間では、「借金=悪いもの」とされていますが、実際のところはどうなのでしょうか?それを本特集で明らかにし、その活用方法を探ってみたいと思います。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編)
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2018年12月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらには40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任する。2012年の独立後は、フランチャイズ2業態6店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、マネープランの実現にコミットしたマネースクールを共催。自らの経験を書にした『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、『トップ1%の人だけが知っている』(日本経済新聞出版社)のシリーズが10万部超えに。著作累計は44万部。ビジネス誌の掲載実績多数。『MONEY VOICE』『リクナビNEXTジャーナル』等のオンラインメディアにも数多く寄稿。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』を3年連続で受賞している。
「完済して欲しくない」金融機関の罠をすり抜け、賢く借りる方法
1. 借金とは「してはいけないもの」なのか?
多くの人は“借金”と聞くと、良くないイメージを思い浮かべるでしょう。
時々、テレビなどでも流れてくるのは「借金苦により◯◯」といったマイナスのニュースです。
けれど本当に、借金とは忌むべきものなのでしょうか?
【借金で注意すべきなのは「利子が付く」こと】
通常、借金には利子が付くため、借りたお金よりも当然、返すお金のほうが多くなります。貸す側は利子をもらえるから貸すのであって、普通に考えて、借りる側は借りる以上のメリットがなくては損をします。
一方、お金を貸す側である金融機関にとっては、相手が支払う利子が自分たちの稼ぎです。元金は、もともと自分たちが持っていたお金ですから、稼ぎではありません。
万一、アテにしていた金利収入が得られなければ、自分たちも従業員の給料や他への支払いができなくなり、苦しい立場になります。
ということは、逆にお金を借りている人が全額返済してしまったら、それ以上の金利収入を得られないことにもなります。これについては、後ほどまた触れます。
本来、借金には良いも悪いもありません。ただ、借金をして良い結果を導けた人にとっては良いものであり、悪い結果になってしまった人にとっては悪いものに感じられるだけのことです。
借金とは、とどのつまりは単なるお金の調達手段の1つに過ぎません。
つまり、「何を目的に借金をするのか?」ということが、その借金が良いものになるか、悪いものになるのかを分けると言えそうです。