昨日はまた風邪をひいて、朝から頭痛とくしゃみと鼻水に悩まされた。
まぁ、それだけならさして驚くにはあたらないのだが、夜になっていきなり鼻血が止まらなくなり、ティッシュひと箱使い果たしてもまだ出血し続ける始末。
このまま止まらなかったらどうしようと、さすがに少し不安になってしまった。
体調を心配したのではなく、ティッシュが足りなくなったらどうしようという不安である。
鼻血をボタボタ落としながら家の中を歩き回るわけにもいくまい。
以前、足の血管に血栓ができて、足が丸太のように膨れ上がったことがある。
当時は車椅子生活だったのでどのみち歩くことはなかったが、それにしても足が重くて重くて難儀した。
医者が「血栓が肺に飛ぶと大変だから」と太腿から小さな傘のようなものを私の体内に埋め込み、血栓ができにくくなるようにと「ワーファリン」という薬を処方した。
以来、毎日ワーファリンを服用しているのだが、これが血をサラサラにする薬なので、一度出血すると止まらなくなる。
昨夜の鼻血も、ワーファリンのおかげでなかなか止まらなかったのだろう。
まぁ、それにしても、すごい量だった。
世の中には血を見るのがものすごく苦手な人がいる。
そういう人たちは、自分の鼻血も怖いのだろうか?
それとも、自分の血は平気なのか?
だって女性の場合、生理があるから、毎月のように自分の血を見る羽目になるじゃん?
我々の血はヘモグロビンのせいで赤い色をしている。
その鮮やかな色は確かに目立つし、机や膝にボタボタと真っ赤な血が流れ落ちてくるとギョッとする。
これは、我々の脳が「赤」に反応して警報を鳴らすからであろう。
脳にとって「赤」は血の色であり、生命維持に関する重要な危険信号だ。
だから、警告ランプとかはたいてい赤い色をしている。
脳がもっとも敏感に反応する色だからだ。
と、そこで思い浮かぶのが、いわゆる「色盲」と呼ばれる障害を持つ人々だ。
私の知人にも「色盲」の人が何人かいる。
赤と茶色が見分けられない人、緑と茶色が見分けられない人。
友人の枡野浩一氏は、「緑」と「茶色」の区別が困難らしく、ずっと茶色いコートだと信じて緑色のコートを着ていたそうだ。
こういう人たちには、血は赤ではなく茶色っぽい色に見えるのだろうか?
だとしたら、脳は「茶色」に対して危険信号を発するのか?
うーん、なんか、それって違う気がする。