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ファンケル、19年ぶり過去最高益を更新 栄養補助食品事業が伸長し、通期は増収増益で着地

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2019年4月25日に行われた、株式会社ファンケル2019年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

セグメント別実績

石神幸宏氏:本社部門を担当しております石神でございます。あらためまして、よろしくお願いいたします。私からは、2019年3月期の決算報告および2020年3月期通期見通しにつきまして、ご説明させていただきます。

まず、セグメント別の実績についてご報告します。売上高は、主力の化粧品事業・栄養補助食品事業が大幅な増収となり、前期比プラス12.4パーセントとなりました。

ファンケル化粧品は、リニューアルして新発売した基礎スキンケアやマイルドクレンジングオイルなどの主力製品に加えまして、戦略商材として育成しております「リンクルクリーム」などが好調に推移し、国内売上は前期比プラス12.0パーセントとなりました。

アテニアは、送料値上げの影響などがあったものの、主力の「スキンクリアクレンズオイル」などが堅調に推移し、前期比プラス4.3パーセントとなりました。

ボウシャは、前年の一時的な出荷集中の反動に加えまして、主要導入先の北米Sephora向けの売上が想定以上に苦戦し、前期比マイナス16.1パーセントとなりました。

栄養補助食品事業は、機能性表示食品の「内脂サポート」や、年代別サプリメントなどが好調に推移し、国内売上は前期比プラス22.1パーセントとなりました。

以上の結果、営業利益は123億8,700万円となり、2000年3月期以来、19年ぶりに過去最高益を更新いたしました。なお、インバウンドの売上は春節以降大きく伸長し、3月は単月で過去最高の売上を記録するなど、好調に推移しています。

営業利益の増減分析

fancl (4)

次に、営業利益の前年差比較についてご説明いたします。経費以外の増減では、売上の増加による粗利の増加が95億7,100万円、原価率の改善による粗利の増加が3億7,400万円となりました。

コストの内訳ですが、広告費は、栄養補助食品事業において、「内脂サポート」に積極的なプロモーションを展開したことなどにより増加しております。その他、変動費はインバウンドの好調に伴う店舗歩合家賃の負担増などにより増加。変動費全体では39億9,200万円増加いたしました。

人件費は業績好調に伴う賞与の増額や期末決算賞与の支給などにより増加。その他固定費は、機能性表示食品の開発、中国サプリメント事業の展開に向けた研究開発投資などにより、固定費全体では20億1,400万円の増加となりました。

以上の結果、営業利益は123億8,700万円となりました。

通期見通し

ファンケル、19年ぶり過去最高益を更新 栄養補助食品事業が伸長し、通期は増収増益で着地

次に、今期、2020年3月期の通期の見通しについてご説明いたします。今期は、ファンケル化粧品が40周年、アテニアが30周年、健康食品が25周年の節目の年になることから、年間を通じて周年キャンペーンを展開します。

売上高は、前期比プラス6.9パーセントの1,310億円と見込んでいます。化粧品事業は、前期比プラス6.8パーセントの765億円の見通しです。

ファンケル化粧品は、無添加スキンケアの継続強化に加えて、リンクルクリームや4月に発売した「ディープクリア 洗顔パウダー」の強化などにより、前期比プラス6.5パーセントを見込んでいます。

アテニアは前期比プラス8.1パーセント、ボウシャは前期比プラス6.3パーセントを計画しています。栄養補助食品事業は、「内脂サポート」に加え、2月に発売した「尿酸サポート」の強化などにより、前期比プラス8.4パーセントの476億円を計画しています。

営業利益についてです。増収効果による売上総利益の増加により、前期比プラス21.1パーセントの150億円となる見通しです。

なお、今期は10月に消費増税が予定されておりますので、上期に駆け込み需要が発生する一方、下期はその反動減が予想されます。現時点で駆け込み需要の規模は、売上高で16億円、営業利益で8億円程度を想定していますが、通期では相殺されると考えております。

以上で、私からの説明を終了いたします。引き続き、島田からご説明させていただきます。

中期経営計画「実行2020」の進捗状況

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島田和幸氏:社長の島田でございます。引き続き私からご説明申し上げます。10ページでございます。中計初年度の2018年度は、国内の売上とインバウンドの需要が想定以上に伸び、3年目の数値目標の上方修正という大変よいスタートを切ることができました。

事業では主力のファンケル化粧品とサプリメント、チャネルでは直営店舗と流通チャネルで大きな成果を残しました。とくにサプリメント事業は、「内脂サポート」の大ヒットもあり、グループの売上増・利益増を牽引する事業となりました。

一方、課題はアテニアとボウシャです。アテニアは前年のハードルが高かった面はあるものの、2桁成長のペースからはスローダウンしました。また、ボウシャは北米Sephoraの不振により減収となりました。

2019年度は、強い事業はさらに強くするとともに、課題にしっかり対処することで、さらに強固な経営基盤にして中計3年目につなげていきます。

FANCL ブランドの多角化

ファンケル、19年ぶり過去最高益を更新 栄養補助食品事業が伸長し、通期は増収増益で着地

続いて、化粧品事業です。ファンケルは海外を含め多様化するお客様ニーズに応えるため、ブランドの多角化を推進します。「FANCL Prestige」は、プレミアムブランドとして、パーソナルで高付加価値な製品を展開します。

現在の中核ブランド「The FANCL」は、30代後半〜40代をメインターゲットに、国内外で展開します。「NEO FANCL」は、これまで「The FANCLE」で十分にリーチできていなかった年代層、30代前後やマチュア世代をターゲットに展開します。

FANCL 「The FANCL」

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13ページです。「The FANCL」は、主力製品の強化に加え、「リンクルクリーム」、4月に新発売した酵素洗顔「ディープクリア 洗顔パウダー」を、次のスター製品に育成します。

基礎スキンケアは、前期下期に刷新した主力3ラインと「アクネケア」を主軸に、年代・季節・肌悩みに応じて提案します。

リンクルクリームは、すぐにハリを実感できる製品として、好調に推移しています。今期も大規模サンプリングを行い、国内のお客様の拡大を目指すほか、インバウンド向けの対応も行い、さらなる売上増を目指します。

酵素洗顔は、毛穴ケアへの関心の高まりとインバウンドの人気により市場が活性化している一方、毛穴の汚れは落ちるものの、使用後の乾燥・つっぱり感・泡立ちの悪さに不満を持つユーザーが多くいます。

そこで当社は、30年以上にわたる洗浄剤の研究開発力を活かし、潤いを守りながら毛穴の汚れをしっかり落とす画期的な製品を開発しました。ドラッグストアからの引き合いは非常に強く、その効果の実感の高さから、購買担当者の高い評価を得ています。

また、先日KOL(Key Opinion Leader)を日本に招待して商品体験会を開催した際も、当社製品は他社製品との差別化ポイントが明確で、お土産にも最適と大変人気があり、期待が持てます。

FANCL 「Neo FANCL」 / 「FANCL Prestige」

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14ページです。ビューティブーケは通販チャネルを中心に強化します。昨年10月に、最高峰の美白エージングケア、金のブーケラインを新設しました。第1弾として発売したクリームは好調に推移しており、この4月には「発酵美白化粧液」を発売しました。より高い機能を求める方をターゲットに、単価アップと他社ユーザーからの獲得を目指します。

また、スキンケアに次ぐカテゴリとして、ヘアケアを第2の柱として育成する方針で、今期中に複数の製品を上市します。

一方、昨年4月に発売した「AND MIRAI」は、今期は直営店舗や外部通販の取り扱いを拡大するとともに、一部ドラッグストアでの発売も開始します。また、中国のお客様への情報発信を強化し、インバウンドニーズを積極的に獲得していきます。

「FANCL Prestige」ブランドは2020年度の発売に向け開発を行っています。国内の一部百貨店での販売に加え、将来は海外展開も視野に準備をしています。

FANCL ファンケル化粧品 海外事業

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次に、ファンケル化粧品の海外戦略です。重点市場と位置づけるアジアでは、イベントやSNSを活用した積極的なプロモーションなどにより、売上は堅調に推移しています。高級百貨店などの直営店舗でブランド価値を高めながら、優秀なスタッフが丁寧なカウンセリングをして販売するモデルは一定の成果をあげています。

しかしその一方、販売チャネルや内外価格差、並行輸入品の問題は、事業推進上の課題と認識しており、販売代理店とさらなる成長に向け協議を行っています。

また、米国市場への再チャレンジとして、今春Amazonに出店します。米国のスキンケア市場は2兆円に達し、今後5年間で2.6兆円まで成長することが見込まれています。とくに近年は肌に悪影響を及ぼす成分を使用しないクリーンビューティ商品が注目されており、無添加という他社にない独自技術を有する当社にもチャンスがあります。

今期中はテストマーケティングの時期と位置付け、インフルエンサーマーケティングなどの新しい手法にチャレンジをします。

Attenir 国内外での成長を目指す

ファンケル、19年ぶり過去最高益を更新 栄養補助食品事業が伸長し、通期は増収増益で着地

続いて、アテニアです。アテニアは2期連続で過去最高売上を更新したものの、伸び率は鈍化しています。ここ数年、メイクなどで多くの新規のお客様を獲得してきたため、以前に比べ継続率がやや低下していることが一因です。

今年1月のスキンケアラインのリニューアルを機に、今一度、継続率の高いスキンケアでお客様の獲得を図ります。出だしは好調で、ご購入者数も、前年、前回リニューアル時に比べ高い実績です。

チャネル面では、国内のお客様に加え、インバウンドのお客様も積極的に獲得するため、大都市部の大型百貨店を中心に出店します。今期末に21店舗体制を計画しており、4月は京王百貨店新宿店に出店しました。

さらに海外展開として、昨年秋からテスト展開している越境ECは、7月以降、順次旗艦店を出店し、中国現地での売上拡大を目指します。これら国内外での取り組みにより、強い成長軌道に復帰させます。

boscia 成長戦略は着実に進展

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boscia(ボウシャ)です。bosciaは、前期、米国Sephoraの不振により減収を余儀なくされたものの、夏以降、ナショナルブランド化戦略として、アルタやAmazonなど有力小売チェーンに相次ぎ進出を果たしたほか、グローバル戦略として、新たに欧州・中近東に進出し、再成長のための種蒔きはしっかりできた1年でした。

今期は、画期的な製品を絶え間なく発売するとともに、さらなる販路拡大と取り扱いアイテム数の拡大により成長を目指します。

新規導入した小売りチェーンの売上は好調に推移しており、とくにアルタでは、当初からブラックシリーズ5アイテム、全1,100店舗で導入いただいておりますが、この3月からそのうちの300店舗でフルラインアップの40アイテムに拡大しました。さらに、アルタ専用品を発売するなど、新たな取り組みもスタートしています。

米国Sephora向けの売上は引き続き厳しい状況が続くと考えていますが、ナショナルブランド化、グローバル化により、下期には増収に転じ、来期はさらに高い成長を目指してまいります。

健康食品事業の方向性

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健康食品事業についてご説明いたします。健康食品事業は「スター製品の育成」「パーソナルな健康をサポートするパーソナルサプリメントの発売」「当社のブランド力、研究・技術力を活かしたBtoBビジネスの展開」の3つの方向性で成長させていきます。

「尿酸サポート」を次期スター製品に

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まずスター製品の育成です。今期は生活習慣病予防カテゴリの「内脂サポート」に加え、2月にネットで先行発売した「尿酸サポート」を次期スター製品候補として育成、強化いたします。

「尿酸サポート」は、高めの尿酸値を下げる臨床試験済みの日本初の機能性表示食品です。50代以降の中高年男性をターゲットとしていますが、現在痛風予備軍は600万人強いると言われており、大きな市場が存在します。

4月から、国内全チャネルで発売し、5月からはWeb広告・交通広告などを展開してお客さまの獲得を図ります。また、4月に生活習慣病予防サプリメント3製品の名称を変更し、健康の悩みをわかりやすく訴求します。「内脂サポート」と「尿酸サポート」を加えた5製品を、健康数値サポートシリーズとして強化してまいります。

「パーソナルサプリメント」、「BtoBビジネス」

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21ページです。今年秋に、パーソナルサプリメントを発売します。個別の健康悩みを解決し、サプリメントの中高価格帯ユーザーのブランドスイッチを図ります。Webの問診で日頃の食生活やライフスタイル・健康悩みを把握するとともに、自宅で簡単にできる科学的な検査を取り入れ、お客さまに最適なサプリメントを提供してまいります。

カウンセラーによるパーソナルアドバイスなど継続的なサポートも行い、ファンケル独自のサービスとして展開します。

また、当社のブランド力・研究・技術力をフル活用したBtoBビジネスを第4のチャネルに育成します。3月にダイドードリンコ株式会社と共同開発した「大人のカロリミット」茶シリーズ第3弾、「すっきり無糖紅茶」を発売しました。

すでに取り組んでいる他の飲料・食品メーカーを中心に、今後もコラボを順次展開していく予定で、今年度中にも新たなメーカーとの取り組みを発表できる見込みです。

中国サプリメント市場

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22ページです。中国サプリメント事業は、将来の海外事業における最大の成長ドライバーと考えています。中国のサプリメント市場は2.4兆円と、日本の3倍の規模。成長率も10パーセントを超える大変有望な市場です。

中国は日本に比べて、約10年遅れで高齢化が進むといわれています。今後も可処分所得の向上により健康食品の需要はますます拡大することが予想されます。また、豊かになることでライフスタイルや食生活が変化し、生活習慣病患者がさらに増加すると予想されます。

現在でも中国は、日本以上に生活習慣病患者が多く、例えば痛風患者数は日本の約20倍の1,500万人。糖尿病患者数は1億人超に達するなど、成人の2人に1人は生活習慣病とその予備軍といわれています。

現在の市場は、ビタミン・ミネラルなどのベーシックなサプリメントが中心ですが、今後当社が強みを持つ悩み別の機能性サプリメントへのニーズが高まることは間違いなく、一気に市場が拡大する可能性があります。

中国サプリメント事業

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短期的には越境EC、そして数年後には当局の許認可を取得して現地での販売を拡大します。昨年10月末から開始した越境ECは、一部欠品などの問題が生じたものの順調な滑り出しとなり、現在Tモール国際に加え、RED、WeChatモール、JD Worldwide、Kaolaに拡大しました。

お客さまの年齢層は20代から30代の方が全体の8割を占めており、日本以上に健康意識が高いと実感しています。今期はブランド認知の拡大とお客さまの接点拡大のため病院内薬局と市中免税店で製品の紹介を行い、越境ECを通じた販売を行います。

すでに2月から湖北省にある国薬東風病院で看護師などの医療従事者を通じたテスト展開をしています。2020年度からの本格展開に向けた中国専用品の開発、許認可の申請準備等は計画どおり進捗しています。

2020年度末には届出制商品のビタミン・ミネラル、2022年度には機能性サプリメントの発売を予定しています。またアジア以外の国への進出についても現在準備を行っており、中長期的に大きな事業に育ててまいります。

通信販売

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国内のチャネル戦略についてご説明いたします。通販はECモールの寡占化が進んでいることから、自社通販と外部通販の住み分けを図り、売上利益の最大化を目指します。自社通販はブランディングとパーソナルなコミュニケーションができるコアチャネルと位置付け、サービス改革と施策改革を実施中です。

サービス改革としては、4月から新メンバーズサービスを開始しました。広告先行成長戦略以降、新規のお客さまの獲得に重点を置いてきましたが、より長く、より深くファンケルとお付き合いいただけるミドル・ヘビー層のお客さま数の拡大に重きを置いたサービス体制に見直しをいたしました。

施策改革では、定期購入サービスを健康食品だけでなく化粧品にも一部導入することを検討しており、継続性の高いお客さまを増やします。また全体キャンペーンをシンプル化する一方で、個々のお客さまに合わせたパーソナル提案を強化してまいります。

楽天・ヤフー・Amazon・LOHACOなどの外部通販は、自社通販では接点を持ちにくいお客さま層の獲得を目的に強化しており、売上も高成長を果たしております。今後はさらに拡大するために、外部通販のECモール内で広告やCRMを強化します。また将来的には、外部通販専用品の展開も検討してまいります。

直営店舗

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26ページです。直営店舗は、大都市部の優良商業施設への出店を強化しており、昨年10月に発表した計画をさらに上乗せし、今期と来期は年10店舗前後の出店を目指します。国内のお客さまに加え、インバウンド需要が見込める商業施設を中心に出店をしてまいります。

また、インフルエンサーやKOLからの情報発信にも新たに取り組み、積極的にインバウンド需要を取り込んでいきます。

都市型商業施設の「beauty&health」は、若年層の獲得で成果を上げています。今期は若年層のさらなる強化、およびファミリー層の獲得のために、ショッピングセンター向けの新業態店舗「FANCL New me」を展開します。気軽に入れて居心地もよく、ゆっくり自分に合った商品を試せるお店となっており、4月19日に第1号店をオープンしました。

流通

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流通チャネルです。流通チャネルはインストアシェアの拡大に取り組んでおり、前期は専用什器を使った棚位置改善で大きな成果を上げました。ドラッグストア8,800店舗で「最強の一段」と称し、最上段の棚を確保。導入店舗の売上は導入前に比べ約40パーセント増と高い伸長を記録しました。

今期は「最強の一段」の下、2段目を確保するために4月から流通専用品を順次投入してます。お買い求めやすい20日分のサイズ、市場ニーズに応えるラインナップ、わかりやすいパッケージデザインとしました。

お客さまニーズに応える製品の投入でスター製品とクロスセルを強力に推進するとともに、サプリメント棚の拡大に繋げていきたいと考えており、商談ではすでに5,000店舗以上に導入できる見込みとなっております。

VISION2030 -世界中を、もっと美しく、ずっと健やかに-

ファンケル、19年ぶり過去最高益を更新 栄養補助食品事業が伸長し、通期は増収増益で着地

最後に、29ページでございます。中計初年度の2018年は「ALL-FANCL」で総合力の発揮を目指しました。研究・製造・企画・販売・サポート部門まで一気通貫で事業を推進するファンケルの強みを発揮することができ始めたと感じています。

業績好調に加え、グループに一体感が生まれつつある今がチャンス。キーワードは「変えてみよう。やってみよう」です。2019年は、新たな一歩を踏み出す1年として「NEXT FANCL」を掲げています。国内をさらに伸ばし、海外事業の成長に本格的に取り組みます。研究・製造・企画・広告などのすべての部門が、自分たちの仕事のグローバル化の課題・ミッションを見据えて推進していきます。

またインバウンドも、少なくとも5年は伸び続けると考えており、需要ニーズにしっかりお応えしていけるよう体制を強化してまいります。

中国のお客さまは、安心・安全で高品質・高機能のファンケルやアテニアの製品を求めていらっしゃいます。当社としてもニーズの高い製品、次のトレンドになり得る製品を見据え、しっかり情報発信をして、自分たちが意思を持って販売してまいります。

昨年、一時課題となった商品供給の問題はほぼ解消されました。一番大きな影響があった年代別サプリメントも、昨年12月以降専用の高速製造ラインを順次増強しており、今年2月からは販売個数制限も解除いたしました。さらに今期中には「マイルドクレンジングオイル」の専用工場も竣工予定で、生産面での不安はほぼありません。

ファンケルは働き方改革に力を入れており、今年4月から正社員の雇用区分としてアソシエイト正社員を新設しました。アソシエイト正社員は、介護・長期療養が必要な新規の病気・身体障がいを抱える方が、本人の希望する時間帯や日数で柔軟に勤務できる新しい雇用区分です。さまざまな事情を抱えながらも、仕事との両立を図り、安心して長く活躍してもらいたいと考えています。

当社には「ファンケルだから働き続けられた、成長できた」「次は自分が後輩・後継を育成する番」と話す従業員が多くいます。働き方改革が叫ばれる昨今、時短や効率化も重要ですが、ファンケルの働き方改革の本質は従業員一人ひとりのさまざまなライフステージの変化に寄り添い、「ファンケルで働いていてよかった」と従業員が心から思える会社・制度・風土作りだと考えています。今後も従業員の活躍を支えるとともに、成長し続けれられるような企業にしてまいります。

当社は1980年の創業以来一貫して「正直品質」の姿勢を貫いてまいりました。当社を象徴するこの「正直品質」とは、正直で実直なモノづくりの姿勢であり、お客さまに寄り添う姿勢、社会環境と真摯に向き合う姿勢を示すメッセージです。

これまで培ってきた研究力・商品力・お客さま対応力・企業風土は、当社が誇るべき強みです。今後もこの強みに磨きをかけ、ファンケル独自のブランド価値をお客さまにお届けし、世の中に発信してまいります。そして、私の使命はこのファンケルを永続的に成長できる会社にすることだと考えております。

創業40周年となる2020年はもちろんのこと、創業50周年の2030年に向け、力強い成長を実現するべく「ALL-FANCL」でしっかり歩みを進めてまいります。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

以上で説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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