「若く見える」と言われ気を悪くする人はあまりいませんが、接客中に機械的に褒められると白けてしまうという声もあるなど、塩梅は難しいものです。接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、自身のメルマガ『販売力向上講座メールマガジン』宛に届いた質問「年配のお客さんと年齢の話題になったとき」の会話の落としどころについて、「自ら実践する2つの方法」を返答し解説しています。
ご年配の方にこう言われたら?
読者の方より、以下のような質問をいただきました。
ご年輩の方を接客していると、「私ももう歳だから‥ねぇ、いくつに見える?」や「(お探しのアイテムがありご要望を伺おうとすると)もう歳だから、何でもいいのよ」と言われるケースが多々あり、どう対応したらいいのか、自分の中での語彙も少なく、悩んでいます。
わざと思っている年齢を言って「え~見えない!」と反応したり「そんな風には見えません」と言ったりしますが、自分でも上部で言ってる感を感じ、その後の会話が弾みません。
お客様の気持ちとしては、本当に歳を感じて悩んでいる方もいれば、そんな風には見えないと言って誉めてもらいたい、という方もいらっしゃるんだと思います。
接客上手なパートさんは「そんな風には見えませんよ。だってお客様爪も綺麗にネイルされてて~」と実際素敵に見えるポイントを挙げて褒めていて、それも1つなのだと思いました。
坂本さんはそういったシチュエーションの時、どのような接客をされているか教えてほしいです。
ご質問ありがとうございます!
ご年配の方の接客は、時に難しい判断を迫られる場合がありますよね。商品が長く使える旨をお伝えしたら、「そんなに先が長くないから」というご年配ジョークを言われた時には、私も思わず苦笑いをしてしまう時もありますので、よくお気持ちは理解できます。
さて、いただいたご質問についてですが、状況に応じて変化するものかなと感じていますので、それぞれのパターンでお答えしたいと思います。
例えば、「私ももう歳だから…ねぇ、いくつに見える?」という場合。
年齢を聞かれている時ですが、この場合は、「年寄りに見られたくはない」という気持ちが見え隠れしていますよね。ここで素直に年齢通りのことを言っても、誰も幸せではないので、私なら、以下の2パターンを使っています。
- 「失礼かもしれませんが…〇〇歳くらいですか?」
→見える年齢より少し若めの年齢を伝える。「失礼かもしれませんが」という前置きがあるので、若干ニュアンスが柔らかくなります。 - 「いやぁ…(ちょっと考えて)私、人の年齢を当てるの下手なんですよ。失礼ですけれど、おいくつなんですか?」
→逆質問。年齢がわからなすぎて困る場合に使います。実際に答えるわけではないので、何とかなります。
みたいな感じでしょうか。どちらにしても、実際の年齢を当てることが接客で大事なわけではないので、お客様が不快感を感じなければOKだと思っています。
本当に年齢を悩まれている場合もありますが、それはそれで、心から「じゃあ私と一緒に解決策を考えましょうよ!」という気持ちを出して解決すればいいんです。
ですから、ご質問にもあるように、褒めることも多いですが、目的はそこではないので、自分でうわべで言っている感を感じるかどうかは無視しています。もちろん、ご質問にあったようなパートさんの褒め方なども参考になると思いますよ。