ここのところ、韓国にある米軍基地やアメリカンスクールの移転が注目されています。これは朝鮮半島の北朝鮮主導の統一に向けた環境整備か? あるいは、米軍への攻撃が想定され、国境付近から退避しているのでしょうか?(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)
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朝鮮半島統一か、北朝鮮の壊滅か。ミサイルの照準は日本にも…
米軍は韓国から撤退する?
アメリカのシャナハン国防長官代行は6月3日、韓国のソウルで文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談しました。
東亜日報はこの国防長官会談について、「韓国と米国が3日、国防長官会談で、韓米連合司令部を平沢の米軍基地に移転することで合意した」(『東亜日報』2019年6月4日付)と報じています。
在韓米軍の司令部は、もともとソウルの龍山基地にありました。これが2018年6月に、約60キロ南に位置する平沢・ハンフリーズ基地に移転。
在韓米軍の司令部が移転後も、当初は米国と韓国の連合司令部はソウルの国防部に置かれる予定でしたが、これが平沢のハンフリーズ基地に変わりました。
また東亜日報は、「米下院、在韓米軍の削減禁止を削除」(『東亜日報』2019年6月6日付)と、報じています。
こうした最近の動きは、在韓米軍の縮小・撤退への流れを反映しているとみられています。
和平か、軍事衝突か。2つの見方
ソウルは、韓国の北側部分にあり、北朝鮮との国境の近くです。有事の際には、北のミサイル攻撃に反撃する時間もありません。
一方、約60キロ南の平沢は、黄海の近くで、海上への退避も可能です。
こうした在韓米軍の変更はじわじわと進んでいて、突然に決まったものではありません。また、シャナハン国防長官代行は、「米韓合同軍事訓練の再開は必要ない」とかねてから話しています。
これは、どう解釈すべきでしょうか。
こうしたアメリカの動きは、「北朝鮮との合意に向けた環境整備」という見方と、「北朝鮮への軍事攻撃に備えた動き」という、2つの見方ができます。