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なぜタンス貯金は税務署にバレる? 絶対に隠しきれない理由とトラブル事例=川畑明美

高齢者の方に多いタンス預金ですが、これが思わぬ災いを招きます。相続争いに発展するだけでなく、税務署にも実は筒抜けで、良いことは1つもありません。(『教育貧困にならないために』川畑明美)

プロフィール:川畑明美(かわばた あけみ)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。

タンス預金は災いの元? 隠していても何も良いことがない理由

高齢者に多いタンス預金

普通預金や定期預金の金利がほとんど付かないので、タンス預金をしている方もいると思います。

特に高齢者の方に多いので、ご両親がタンス預金していないか、調べてみましょう。

そもそも高齢者が現金を持っていれば、詐欺に遭ったり犯罪に巻き込まれたりする可能性が高まります

遺産分割でトラブルに

しかし、それだけではないのです。

現金は遺産分割の時に、もめる原因になりやすいのです。

預金通帳のように、いつ・いくら使ったか記録がないので、親の介護をしていた家族が「勝手に使ったのでは?」「どこかに隠してしまったのでは?」と、疑われるケースがあるのです。

介護をしている家族からしてみれば、お金もかかるし、精神的な苦労もあるのにそんなふうに疑われたら、相続が「争続」になってしまいます。

税務署にも筒抜け?

「でも、タンス預金なんて黙っていればわからないから、介護していた人が使い込んでいてもバレないのでは?」と、思われるかもしれません。

ところが税務署は、収入実績から財産を調査しますので、タンス預金もバレてしまうのです。

もしタンス預金を申告していないと、悪質とみなされて重加算税になることも。相続の場合、重加算税になると相続人全員が支払うことになるので「争続」に発展することが多いのです。

事情があって介護ができない場合も、介護をしている家族とのコミュニケーションは密にしましょう。

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教育貧困にならないために』(2018年10月3日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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