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トヨタ以下10社が日本の時価総額の約15%を独占、下位には投資ファンドがうごめく=炎

最新号の会社四季報掲載で、3,739社が日本の株式市場に上場。そこで今回は、時価総額という視点から、上位と下位でどのような違いがあるのかを解説します。(『億の近道』炎のファンドマネージャー)

プロフィール:炎のファンドマネージャー(炎)
小学生から証券会社に出入りし、株式投資に目覚める。大学入学資金を株式の利益で確保し、大学も証券論のゼミに入る。証券会社に入社後は一貫した調査畑で、アナリストとして活動。独立系の投資運用会社でのファンドマネージャーの経験も合わせ持つ。2002年同志社大学・証券アナリスト講座講師を務めたほか、株式漫画の監修や、ドラマ『風のガーデン』(脚本:倉本聰)の株式取引場面の監修を行う。

時価総額、上位を見るか下位を見るか

日本市場の時価総額1位はトヨタ、22兆円

最新号の会社四季報では日本の株式市場には3,739社の企業が上場しているようですが、皆さんはその中からどんな銘柄を対象にして売買されていますか。

株式市場での企業の評価は株価という具体的な数値で様々になされていますが、そうした株価だけを多くの投資家の皆さんは考えて取り組まれているものと思います。

そうした株価と発行済み株式数の掛け算が時価総額。以下の数式ですぐに出て参ります。

発行済み株式数(除自己株)×株価=時価総額

市場全体の時価総額は現在、およそ600兆円ですが、このうち日本最大の時価総額となっている企業は皆さんよくご存知のトヨタ<7203>で約22兆円となっています。

トヨタのグループ企業にはデンソー<6902>や豊田自動織機<6201>、アイシン精機<7259>、豊田通商<8015>といった時価総額が1兆円を超える企業が数多くあり、それらを合わせたら日本の株式市場の5%はトヨタで占められていると言っても良いでしょう。

素晴らしい日本のモノづくり企業を代表するトヨタが、過去から現在に至るまで投資家に多くのリターンを与えてきたことで高い信頼関係も構築してきたと言えます。

これに続くのがソフトバンクグループ<9984>で時価総額は11兆円を上回ります。さらに昨年はモバイル会社、ソフトバンク<9434>が上場し、6.8兆円の時価総額となっています。

親子上場についてはネガティブに言われがちですが、賢い孫社長の次の事業戦略であるAI群戦略の推進にとって第1歩の施策だったと考えられます。

日本全体の時価総額に対してこれらで18兆円、3%を占めていることになります。社歴はトヨタに及びませんが、アグレッシブな経営と卓越したビジネスセンスで多くの投資家の関心を呼んでいます。

ビジョンファンドも2号目を設定するなど孫社長は意欲的で、この時価総額でも評価が低いと懸命にアピールしています。

トヨタとソフトバンクG、日本の時価総額上位2社同士が手を結んだ話は皆さんもご存知の通りです。

Next: 時価総額、3から10位までの顔ぶれとは?

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