参議院選挙の公示日直前の6月末、「買収」とも誤解をされかねない発言をする与党幹部がまさかいるとは思いませんでした。それも自民党の「大幹事長」です。(『三宅雪子の「こわいものしらず」』)
※本記事は有料メルマガ『三宅雪子の「こわいものしらず」』2019年7月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
元衆議院議員。玉川学園女子短大、共立女子大学を卒業。テレビ局勤務を経て、2009年群馬4区で民主党から立候補し、比例復活当選。現在は、執筆やネット配信、福祉や介護のアドバイザーなどをしながら政治活動を行っている。
「選挙を一生懸命やってくれるところに予算をつけるのは当たり前」
選挙では、金品をあげてももらっても犯罪
皆さん、「買収」「買収罪」ってご存じですよね?
選挙においては、金品をあげてももらっても犯罪になります(公職選挙法第221条 買収罪及び利害誘導罪)。
では、金品でなくそれが「予算」であり、そして、それが将来的な「約束」であったらどうなんでしょうか?
この対象は、候補者・統括責任者・出納責任者です。
選挙に出ていない「政党幹部」の買収行為は?
では、参議院のおける政党幹部(衆議院議員)はどうなんでしょうか。
私は当然ダメだと思っていました。そして、参議院選挙の公示日直前の6月末に「買収」とも誤解をされかねない発言をする与党幹部がまさかいるとは思いませんでした。
それも幹部も幹部、与党自民党の「大幹事長」です。
自民党の二階俊博幹事長、まさかの脅し?
そもそも一般の社会においてでさえ、金品を相手方担当者に渡しての営業活動は問題になることは周知の通りです。にも関わらず…
自民党の二階俊博幹事長は29日、徳島市内であった党参院議員の激励会で、土地改良事業関係者を前にあいさつし、来月4日公示の参院選について「我々の方針と一緒にやってくれないところは予算は休ませてもらう」と述べた。国の予算編成に対する与党の影響力をたてに協力を迫った形で、「選挙を一生懸命やってくれるところに予算をつけるのは当たり前。やりましたよと胸張って言えるようにすれば、要求に満額お応えする」とも語った。
この記事だけですと「(自民党の)方針にしたがわないと予算はつけないよ」という「恫喝」のように聞こえてしまいます。
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