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また遺産相続のあれこれを先送り?60歳以上の81.7%「考えていない」という現実

年金不安が高まる中、老後資金の補填のために「遺産相続」を期待する人も多いはず。「遺産相続は揉めるから遺言書を」と言われますが、親世代に相続についての話題を切り出すのは、なかなかタイミングが難しいもの。そもそも、どれくらいの割合の人が何歳くらいのときに遺産を相続できるのでしょうか。そして、一体どういうタイミングで遺産相続について具体的に検討しているのでしょう。終活ねっとの調査結果から、「令和時代の相続のリアル」が見えてきました。

年金不安の頼みの綱・遺産相続を受けられるのは3人に1人だけ

遺産相続の経験は、50代未満では10%以下だが、50歳を過ぎると3人に1人が相続経験あり

遺産相続で揉めないように遺言書を書いたなどのお話を聞かれることもあるかと思いますが、実際に遺産相続を行われた方はどれほどいて、また遺産相続を行う予定の方はどれくらいいるのでしょうか?

はじめに「遺産を相続した経験はありますか?」という質問をしたところ、「遺産相続の経験がある」と答えた方が19.3%、「遺産相続の経験がない」と答えた方が75.4%、「遺産相続の権利を放棄した」と答えた方が5.3%となり、およそ8割の方が遺産相続の経験がないことが分かりました。

また男女別で見ると、男性で「遺産相続の経験がある」と答えた方が21.3%、女性で「遺産相続の経験がある」と答えた方が17.3%となり、男性の相続経験が女性より多いことが分かりました。

なお世代別に見ると、50歳未満の人で「遺産相続の経験がある」と回答した人の割合は10%以下ですが、50歳以上の人で「遺産相続の経験がある」と回答した人の割合は平均で34.1%となり、3人に1人が遺産相続の経験があることが分かりました。
年齢とともに遺産相続を受ける機会が増えることを、改めて認識できた結果となりました。

【プレス】終活

 

相続財産で多いものは、現金・預貯金が8割、不動産が5割

次に、「相続されたものはなんでしょうか?(複数選択式でいくつでも選択可)」という質問をしたところ、「現金・預貯金」という回答が80.3%で最も多いという結果になりました。それに次いで「土地・家屋などの不動産」と回答した方が54.0%、「有価証券」と回答した方が15.1%、「貴金属」と回答した方が10.8%となり、遺産相続されるものは現金・預貯金と不動産が圧倒的に多いことが分かる結果となりました。

【プレス】終活

 

自身の遺産相続については、全体では1割程度が検討、60歳以上だと5人に1人が検討している

遺産を相続された方は全体で2割程度の結果でしたが、ではご自身の相続について皆さんどのようにお考えなのでしょうか?
「あなたご自身の遺産相続について、検討されていますか?」という質問をしたところ、「検討している」と答えた方が9.8%、「検討していない」と答えた方が89.0%、「すでに手続きを行っている」と答えた方が1.3%となり、およそ9割の方が遺産相続を検討していないことが分かりました。
また男女別で見ると、男性で「検討している」と答えた方が10.7%、女性で「検討している」と答えた方が8.9%となり、男性が女性より検討している方が多いことが分かりました。
なお世代別に見ると、60歳未満の人で「検討している」と回答した人の割合は10%以下ですが、60歳以上の人で「検討している」と回答した人の割合は18.3%となり、だいたい5人に1人は検討していることが分かりました。

【プレス】終活

 

遺産相続手続きを行おうと思った理由の6割が『家族』が起因となっている

続いて、実際に遺産相続手続きを検討している方へ向け、「ご自身の遺産相続手続きを行おうと思った理由はなんでしょうか?(複数選択式でいくつでも選択可)」と聞いてみました。
最も多かった回答は「家族・親戚での揉め事があったため」で29.6%でした。続いて「家族に薦められたため」が28.2%、「節税が出来ると知ったため」が27.3%、「弁護士、税理士など士業の専門家に薦められたため」が12.8%という結果となりました。
遺産相続手続きを行おうと思った理由の6割が家族が起因となっていることが分かりました。

【プレス】終活

 

遺産相続の検討を始めるタイミングは40代・50代が一番多く、全体の6割以上を占めている

では、皆さんいつ頃から検討を始めたのでしょうか。
実際に遺産相続手続きを検討している方へ向け、「ご自身の遺産相続について検討を始めたのはいつ頃ですか?」と聞いてみました。
最も多かった回答は40歳~49歳」で31.9%でした。続いて「50歳~59歳」が31.2%、「60歳~69歳」が19.9%、「30歳~39歳」が11.5%という結果となりました。
遺産相続の検討を始めるタイミングは40代・50代で6割以上が検討していることが分かりました。

【プレス】終活

 

遺産相続の相談相手は家族が半数以上で、4人に1人が専門家にも相談している

続いて実際に遺産相続手続きを検討している方へ向け、「ご自身の遺産相続についてどなたかに相談しましたか?(複数選択式でいくつでも選択可)」と聞いてみました。
最も多かった回答は「家族へ相談した」で50.8%でした。続いて「特にしてない」が26.4%、「弁護士、税理士など士業の専門家へ相談した」が25.4%、「友人・知人へ相談した」が12.0%という結果となりました。
遺産相続の相談相手は家族が半数以上で、4人に1人が弁護士、税理士など士業の専門家にも相談していることが分かりました。

【プレス】終活

遺産を受け取れる人は3人に1人。その幸運に預かれた人は、こうした相続に関する情報を話題に出したり、節税を提案するなどのきっかけを作って、さりげなく親子で話し合ってみる機会を持つもの良いかもしれません。

source: 終活ねっと
URL: https://syukatsulabo.jp/article

 

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