投資の神様・バフェット氏から学ぶことで、私たちもお金持ちになれるのでしょうか? 氏の投資哲学を読み解きながら、自分の投資・生活に活用する方法を解説します。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編)
プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらには40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任する。2012年の独立後は、フランチャイズ2業態6店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、マネープランの実現にコミットしたマネースクールを共催。自らの経験を書にした『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、『トップ1%の人だけが知っている』(日本経済新聞出版社)のシリーズが10万部超えに。著作累計は44万部。ビジネス誌の掲載実績多数。『MONEY VOICE』『リクナビNEXTジャーナル』等のオンラインメディアにも数多く寄稿。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』を3年連続で受賞している。
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2018年5月11日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
大富豪になっても努力を惜しまず。誰にでもできる成功法則とは?
変化し続けるバフェットとバークシャー・ハサウェイ
「投資の神さま」と言えば、ご存じウォーレン・バフェット氏のこと。このメルマガでも度々、格言や事例を取り上げさせていただき、すっかりお馴染みの存在です。
氏の率いているバークシャー・ハサウェイは、いまや上場企業中、世界7位の大企業に成長し、その一挙手一投足は常に注目の的となっています。
もちろん、その道は平坦なものではありませんでした。バフェット氏が1965年にバークシャー・ハサウェイの経営権を取得し、1985年に部門を閉鎖するまで、実は同社が繊維会社だったことを知っている人は多くはありません。その後は主に投資会社として生まれ変わり、さらに今では複数の子会社を抱える巨大な複合事業体企業へと変貌しています。
先日、同社はかねてより後継者と噂されていた2人を取締役に加えましたが、両人ともに株式投資家としての実績はなく、事業家としての手腕を買われてのことだということです。
バフェット氏が関わった企業1つを例にとっても、わずか数十年の間にこれだけの変化を遂げているわけです。バークシャー・ハサウェイはいわば、時代の趨勢(すうせい)を体現した存在だと言えるのかもしれません。
天才・孫正義氏もバフェット氏をモデリング?
以前、日経新聞に『ソフトバンク孫氏、バフェット流に活路か 保険事業で財務安定狙う』という記事が出ていました。
孫氏と言えば、2016年に発表した10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンドの立ち上げが世間に大きなインパクトを与えました。記事では目下、ソフトバンクが財務体質を強化する策として、保険を活用する動きがある、と報道しています。
保険事業で稼いだキャッシュをM&Aに振り向ける手法は、バークシャー・ハサウェイだけのものではありませんが、確かに一時期、保険がバークシャーの利益の大部分を担っていた時期がありました。
保険には「先にお金を預かり、後になって保険金を支払う」という特性があります。つまり収入と支出の間に時差があるため、その時差を使って投資を行えば、資金を有効に活用することができる、というわけです。
しかし近年、バークシャー内で保険事業が利益に占める割合は小さくなってきており、代わりに大型買収の対象となった鉄道や製造業などの存在感が増しています。
バフェットは学びの天才だった
バフェット氏が保険事業に投資を行うようになったのは古く、1951年、21歳の時に1万ドルを投じて買ったのが損害保険会社のガイコ(GEICO)でした。
ガイコに興味を持ったきっかけは、投資の師匠だったベンジャミン・グレアム氏が会長を務めていたからです。とはいえ、盲目的に師匠に従ってガイコ株を買ったわけではなく、自らガイコ社に乗り込み、たまたま出社していた財務担当副社長と4時間も話した末に、投資することを決断しています。
バフェット氏は後年、「(ガイコは)私の神によって経営されている会社でした」と述べており、1996年には同社を買収しています。これだけ師匠に惚れ込み、徹底的にそのノウハウを吸収したバフェット氏は、「学びの天才でもあった」ということが言えるのではないでしょうか。
バフェット氏に学べば、我々でもお金持ちになれる?
現在、87歳であるバフェット氏が初めてミリオネアとして富裕層の仲間入りをしたのは32歳の時。以来、投資という浮き沈みの激しい業界で、常にトップクラスを維持してきました。
氏が50年以上に渡って資産を増やし続け、今日の地位を築くことができた要因とは、一体何でしょうか?
そこで、今回は「お金の賢人から学ぶ成功法則」についてお送りいたします。
これまで、多くの名言を残しているバフェット氏。氏の言葉を紐解くことによって、必ず見えてくるものがあるはずです。さらっと読み飛ばすだけではなく、ぜひご自身の行動指針に取り入れていただき、ご活用いただければと思います。