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バフェットは何を犠牲に成功した? 凡人がマネして億万長者になる方法(後編)=俣野成敏

前回に引き続き、「お金の賢人から学ぶ成功法則」の続編をお送りいたします。“オマハの賢人”と呼ばれるウォーレン・バフェット氏の言葉を私なりに解釈し、詳しく解説していきます。

前回は、成功法則の1~4までを解説しましたので、今回は残りの5~9についてお話します。バフェット氏が86年の人生の中で体得してきた貴重な教訓を、ぜひあなたもご自身のものにしていただければと思います。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
30歳の時に遭遇したリストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、さらには40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任する。2012年の独立後は、フランチャイズ2業態6店舗のビジネスオーナーや投資活動の傍ら、マネープランの実現にコミットしたマネースクールを共催。自らの経験を書にした『プロフェッショナルサラリーマン』及び『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』のシリーズが、それぞれ12万部を超えるベストセラーとなる。近著では、『トップ1%の人だけが知っている』(日本経済新聞出版社)のシリーズが10万部超えに。著作累計は44万部。ビジネス誌の掲載実績多数。『MONEY VOICE』『リクナビNEXTジャーナル』等のオンラインメディアにも数多く寄稿。『まぐまぐ大賞(MONEY VOICE賞)』を3年連続で受賞している。

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2018年5月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

他人と同じ行動が身を滅ぼす。才能がない弱者がとるべき戦略は?

大富豪バフェット氏の素顔とは?

アメリカの経済誌・フォーブスが発表した「世界長者番付2018」によると、ウォーレン・バフェット氏の資産は昨年対比84億ドル増の840億ドル(約8兆9000億円)へと増加しました。しかし、アマゾンのジェフ・ベゾス氏が首位に躍り出たため、順位は3位へと後退。2位はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏となっています。

ウォーレン・バフェット氏は、有名になってからも長年「自伝は書かない」と公言していました。そのため、氏が大富豪になった経緯の多くは謎に包まれたままでした。ところが2008年、ご本人公認の自伝『スノーボール』が発表されたことによって、ようやく氏の成功までの軌跡が明らかとなりました。

『スノーボール』によると、氏の基本的な生活スタイルとは、毎日8時半にはオフィスに出勤。そこで新聞や雑誌に目を通し、ニュースを見たり電話に出たりしながら、合間に投資を検討している企業の決算書を読んだりして過ごします。そうして、17時半には退社。家で家族と食事をした後、しばしネットゲームをしたり、夜の電話会議などをこなしてから就寝。そこには、大富豪の意外に単純な日常が描かれています。

本書を読めば、普段、公衆の面前で見せている「ジョーク好きでサービス精神旺盛な」バフェット氏とは、また違った一面を垣間見ることができます。

朝から晩まで、頭の中は「投資」のことだけ

バフェット氏の生活ぶりをお知りになりたい方は『スノーボール』をお読みいただくとして、かつて、同書を執筆したアリス・シュローダー氏は、バフェット氏について聞かれた際に、このように答えています。

「バフェット氏の頭脳の回転速度は尋常ではなく、一緒にいると四六時中テストを受けているような緊張感がありました。朝、目を覚ましてから夜眠りにつくまで、頭の中には『投資』のことしかない人です」

シュローダー氏のこの短い言葉の中には、いくつかの貴重な情報が読み取れます。まず、バフェット氏のIQが非常に高いことです。氏は数学に対して天才的な才能を持っており、小さい頃は数字に関することなら、どんなことにも興味を示した、と言います。子供の頃は競馬場をうろつき、数学の知識を使ってモグリの予想紙などを販売していたこともあります。

それから、これはバフェット氏が投資で成功した大きな要因になるのですが、氏が「朝から晩まで投資のことに集中している」、という点です。通常、人は1人で何役もの役割をこなしているのが普通です。たとえば「夫、父親、子供、友人、同級生、社員、上司、部下、同僚…」等々。しかしそうなると、どうしてもそちらにも力を振り分けなければいけません。

バフェット氏はもとから投資の才能を持っている上に、さらに自分の時間のほとんどを、投資を考えることに費やしている。これが、氏が並外れた成功を収めている大きな要因です。シュローダー氏は、バフェット氏について聞かれた際に、最後にこう述べています。「彼は投資にのめり込むことで、多くのものを犠牲にしてきました。これもまた、一面の真実なのです」と。

Next: 自分には成功者のような才能がない? 弱者の採るべき戦略がある

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