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反日行動の韓国を待つ地獄。トランプを激怒させた文在寅の罪

韓国産業通商資源省は12日、韓国からの戦略物資の輸出に関連し、手続き簡略化の優遇措置を受けられる対象国から、日本を外す制度の改正案を発表しました。事実上の報復措置とみられています。以前掲載の「裏切りの韓国。すり寄る中ロや北にもソデにされる文政権の断末魔」で韓国の先の見えない八方塞がり状態について詳しく解説していた、メルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』では、文在寅政権が反日行動を収めない限り辿ることになる「破局的な未来」を記しています。

漂流する韓国政府- 世界から見放された政権とすでに越えてしまったPoint of No Return

今週に入っても改善するどころか悪化する一方の日韓関係ですが、世界はどのように見ているのでしょうか?

まずアメリカですが、ご存知の通り、バンコクで開催されたASEAN外相会議の際に、アメリカのポンペオ国務長官が日韓関係の仲介役を買って出ましたが、日韓外相の歩み寄りの気配が見えない(歩み寄れない)状況を感じたのか、仲介するのではなく、「あくまでも2国間で政治的に解決することを望む」とのみ述べるにとどまり、従来通り、懸念は抱きつつも、問題対立から一定の距離を置くことを決めました。国務省報道官のコメントを見ても、これ以上の深入りはしたくないとの動きが見えます。

しかし、国防総省やホワイトハウスの安全保障筋は少しトーンが違い、明らかに韓国政府側の非を認めるようなコメントを、非公式ですが行っています。特に安全保障当局を憤慨させたのが、韓国政府が対日報復措置の一環として挙げたGSOMIAの破棄です。GSOMIAは形式上は日韓2国間の安全保障に関する機密情報共有の協定ですが、北朝鮮はもちろん、中国の動きに非常に神経質になっているアメリカ政府にとっては、日米韓での緊密な連携と迅速な情報共有は不可欠であり、その核を担うGSOMIAの破棄に、韓国政府が安易に触れたことに怒り心頭です。

米韓軍事演習への“警告”と称して、連日、北朝鮮が短距離弾道ミサイルの発射実験を行っている際に、日韓間での緊張関係は決して望ましくないばかりか、日米韓での情報共有がスムーズに行われない恐れに、ワシントンDCは対韓国と文大統領に対する不信感が募っています。

その表れでしょうか。日本や欧州各国(英国を除く)、イスラエルも参加を見送るとした「有志連合への積極参加を半ば強制的に喉元に突きつけていますし、在韓米軍の維持費についても、韓国に多大な負担を強いるため、新任のエスパー国防長官が、懐に韓国に対する請求書を忍ばせているとさえ伝えられています。韓国内で高まる在韓米軍撤退の意見に真っ向から対決し、国民感情をあえて逆なでするような内容の“請求書”は、トランプ大統領から文大統領への最後通牒というように捉えることが出来ます。

「アメリカの韓国及び朝鮮半島の安定に対する貢献に見合う支払いをせよ。さもなければ、“望み通りに”出て行ってやる」というような感じでしょうか。

これだけでなく、北朝鮮問題に関する度重なるトランプ大統領への嘘と、今回の日本政府が課した輸出管理に対する抗議の一環として、「影響がアメリカや国際経済に及び、多大な被害を与えるだろう」との根拠のない言い分にトランプ大統領とその周辺が怒り狂っているようです。その証拠に、トランプ大統領は「韓国政府も、文大統領も、例えるならば詐欺師だ!」と批判しているようです。

北東アジア情勢にかかるアメリカと同盟国日本の利益という、最後の首の皮一枚のところで、合同軍事演習やポンペオ国務長官と康外務長官との会談などを行っていますが、もし韓国に対して、アメリカの有する権益にそぐわない、信頼に値しないとの判断がアメリカ政府によって下された瞬間、アメリカは韓国切りを決行する可能性が高まります。

次に、8月8日に発表された日本政府による韓国への輸出許可第1号案件の意味合いです。これまでと同じく、あくまでも安全保障上の懸念の有無によって、ピュアな判断を行ったとの説明が、世耕大臣や菅官房長官からなされましたが、どうしてこのタイミングだったのでしょうか。

韓国との緊張を和らげようとの観測気球なのではないか」との非常に楽観的な見解も多く聞かれますが、諸々の情報を分析してみた結果、私は「韓国への最後通牒を突きつけるか否かを判断する最後の観測気球で、日本政府が投げた変化球なのではないか」と見ています。ホワイト国除外指定は、日本政府側にも深慮があっての決定・措置であると考えますので、早々簡単に覆りキャンセルされるものではありませんが、状況によっては、28日の発動後、通貨スワップ協定の破棄を含む追加措置が連発されるのではないかと見ています。そして、仮にそのような措置を日本政府が取ることになっても、アメリカ政府としてはバックアップする旨、先に訪日したボルトン補佐官や、今週訪日したエスパー国防長官も、トランプ大統領の意向として、日本政府に伝えているようです。

もし、このまま韓国側の反日行動と扇動が収まらず、激化するのであれば、そう遠くない将来に、日米両国は北東アジアにおける同盟から韓国をすぱっと切り離すことになるかもしれません。今のところ、来春の韓国総選挙まで、反日のトーンが弱められないとの見方が強いことから、来春まで日米ともに最後の一手を打つのは待つのではないかとする意見がある一方、状況の悪化度合いによっては、それまでに切り捨てるとの見方もあります。そうなると韓国にとっては、反転して北朝鮮との関係を密にする一方中ロへの接近しかなくなりますが、果たして北朝鮮や中ロはどうでしょうか。

残念ながら、以前「裏切りの韓国。すり寄る中ロや北にもソデにされる文政権の断末魔」でもお話したとおり、中国もロシアもすでに韓国と文政権を見切っており、ロシアについては、「韓国は今や、もう信頼できない国で、その元凶は文大統領」という意見が政権内で主流になっているため、ロシアの利益として属国的に取り込むという目的で後ろ盾になる可能性は無きにしも非ずですが、韓国をパートナーとはみなすことはなさそうです。

中国も同じで、THAAD問題に絡み、文政権があいまいな対応ではぐらかしていることを受け、すでに同等の相手とは見なしていません。ご存知の通り、ファーウェイ問題でも、ファーウェイとの取引を続けるか否かという“踏み絵”を韓国に課しましたが、文大統領はそれにも明確に答えずに、どちら付かずの笑顔で流してしまったようです。これを受けて、習近平国家主席の中国も韓国切りを決定したと言われています。つまり、中国からもロシアからも、望むようなサポートは受けることが出来ず、あるとしたら、言いなりの属国待遇という地獄が待っているのかもしれません。

では、就任以来、ラブコールを送っている北朝鮮の金正恩氏はどうでしょうか。シンガポールでの第1回米朝首脳会談のお膳立てをしてくれたところまでは、笑顔で文大統領を友人と讃えていましたが、それ以降の仲介者気取りに加え、第2回米朝首脳会談に至るプロセスで、トランプ大統領側の“決意”について間違った情報を与え、会談を物別れに終わらせ、国内的に金正恩氏の求心力の危機を作り出すなど、絶対に文大統領を許すことはないようです。ゆえに、今後はまったく文大統領の韓国を対話の相手とは見なさないと思われます。

それでは他の国々はどうでしょうか。欧州も東南アジア諸国も、残念ながら、韓国が関係のない国際会議においても、所構わず日本批判をし、必死で支持を得ようとしている姿を冷笑し、そして、外交的な常識がない国との見方を固めています。先日のASEAN外相会議での日本批判発言では、議長国のタイから「2国間の問題で、ASEANに無関係の問題を延々と持ち出して、議論を妨げないように」との警告がありましたし、頼みのアメリカ政府も、ポンペオ国務長官からの援護射撃は一切ありませんでした。また先日のWTOでのやり取りでも、各国から韓国の立場への“理解”は皆無で、理事会でも「場に則さない関係のない議論を持ち込んだ』」と韓国を非難する声もあったと聞きます。これらを見ても、すでに外交的な支持を失い国際社会の中でも異質かつ常識のない国とのレッテルが貼られてしまったのではないかと思われます。

加えて、これまで日本政府を批判する材料となった慰安婦問題が、今、ASEAN諸国、特にベトナムからブーメランのように韓国を襲う気配があります。ベトナム戦争中の韓国軍兵のベトナム人への性的な暴行について、これまでベトナム政府は公に非難して来なかったのですが、国際社会における韓国の地位の低下が理由なのか、国際社会でのあまりに非常識ともいえる行いが引き金なのかは分かりませんが、ベトナム政府とその周辺国(カンボジアなど)は、韓国への外交的な攻撃に出るのではないかという予想が耳に入ってきました。この裏には、韓国企業の各国での素行の悪さなども、批判のamplifierになっているものと思われますが、もしアジアにおける包囲網が出来てしまった暁には、韓国に対するend gameに決着がつくことになるのかもしれません。

ここまで書いてみて、かなり過激な内容になっているのではないかと懸念していますが、様々な情報を包括的に分析してみた際、韓国にとって考え得る最悪のシナリオはさほど妄想とはいえないような気がしています。

かりにその最悪のシナリオが現実化した場合、どのような影響が国際社会、特に北東アジア地域とアジア全体、そして日本が韓国に対して行っている輸入管理の見直し対象となっており、韓国企業のシェアがかなり大きい半導体をめぐる世界経済へのショックはどのようになるのでしょうか。

最悪のシナリオが描かれたものが手元にありますが、とても恐ろしくてその内容には触れることが出来ません。その内容があくまでも机上の“推論”で終わってくれることを祈っています。

島田久仁彦(国際交渉人)この著者の記事一覧

世界各地の紛争地で調停官として数々の紛争を収め、いつしか「最後の調停官」と呼ばれるようになった島田久仁彦が、相手の心をつかみ、納得へと導く交渉・コミュニケーション術を伝授。今日からすぐに使える技の解説をはじめ、現在起こっている国際情勢・時事問題の”本当の話”(裏側)についても、ぎりぎりのところまで語ります。もちろん、読者の方々が抱くコミュニケーション上の悩みや問題などについてのご質問にもお答えします。

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