危険なのは「あおり運転」か?8000人調査でみえた交通トラブル実態

2019.06.19
by ニシム(MAG2 NEWS編集部)
10recorder_
 

「あおり運転」が報道などで注目されるようになってから、その対策として記録用にドライブレコーダーを設置するドライバーが増えているようです。しかし、ドライブレコーダーが活躍しているのは、実際は別の場面のほうがはるかに多いという調査結果が発表されました。
ドライブレコーダー開発・販売を手がけるカーメイトが、近年多発している『交通トラブル』の実態把握を目的に利用者約8,000人を対象とした意識調査を実施したところ、実際にドライブレコーダーが活躍しているのは「あおり運転とは別の交通トラブル遭遇時だったことが判明したのです。

怖いと感じたのは「あおり運転」よりも「急な割り込み」

運転中にもっとも「怖い」と感じた運転中のアクシデントをたずねたところ、1位『急な割込み(23%)』のほうが2位『あおり(15%)』よりも怖いと感じるとの回答が多数となる結果になりました。世間ではあおり運転がクローズアップされていますが、脅されることの心理的な恐怖よりも、即交通事故に発展しかねない急な割り込みの方に、切実な怖さを感じる人が多いようす。また3位『自転車の飛び出し(13%)』は、ふとした不注意から加害者になりかねない事への恐怖だと思われます。

1recorder_

事故になったのは後ろ・横からの不意の『衝突』が約6割

次に、実際の事故率を見てみると、1位『後ろからの追突(36%)』2位『横からの衝突(23%)』と、不意に起きる『衝突事故』が全体の約6割を占めました。連日報道されている高齢者による事故も、予測できない方向からの不意の事故のケースと言えます。一方で、運転中怖いと感じている「急な割り込み」や「あおり(後ろから)」は、実際はそれほど事故には繋がっていないという意外な結果となりました。

2recorder_

事故で最初にとった対応は、警察・保険会社への連絡

事故や事件に至った際、もっとも効果的な対応は1位『警察への通報』2位『保険会社に連絡』でした。続いて『ドライブレコーダーでの映像確認』『ナンバーを控える』など説明材料となるもの。『その他』に含まれる内容は、車の盗難や車両荒らし等、駐車中のトラブルに関するものでした。不意の事故では、気が動転しており記憶も曖昧になりがちな上、あおり運転時のようにスマホ撮影する余裕もないため、ドライブレコーダーが役立つシチュエーションだと言えます。

3recorder_

ドライブレコーダー映像確認が最も役立ったのは『横からの衝突』

ドライブレコーダーが役立ったのは、1位『横からの衝突(23%)』2位『後ろからの追突(18%)』3位『急な割込み(15%)』でした。警察や保険会社への状況説明に使用し、もめた際の事故処置時間の短縮や過失割合の交渉に役立てていました。衝突後逃げられた際や、駐車中のトラブル等にも活用されていました。

4recorder_

万が一に備えるなら「前だけでは怖い」

現在使っているものは前方録画が75%。しかし今後ほしいドライブレコーダーを聞いたところ『360度録画』が55%『前後録画』が37%『前方録画』は3%となりました。このアンケートにより、経験したトラブルを質問した後の回答ということで影響を受けている可能性も十分考えられるとはいえ、全方位に記録を取っておくことは、やはり万一の事故発生時に状況証拠として役に立つようです。
5recorder_

6recorder_

以上見てきたように、あおり運転よりも不意の衝突事故の方がはるかに発生頻度が高いことがわかりました。その際、ドライブレコーダーは事故の証拠材料として非常に役立っているようです。
また、ドライブレコーダーは事故の責任の所在を明らかにするための証拠提供に役立つとともに、「自分の運転が記録される」という意識から、日頃から安全運転を心がけることにもつながるかもしれません。

source: 株式会社カーメイト

print
いま読まれてます

  • 危険なのは「あおり運転」か?8000人調査でみえた交通トラブル実態
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け