「その商品は売り切れです」の後「しかし」がつく店が売れる理由

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 欲しい商品があってお店に足を運んだものの、「在庫切れです」と言われてしまい、そのままショップを後にする…、そんな経験、ないでしょうか。このような販売員の接客を「非常にもったいない」とするのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身のメルマガ『販売力向上講座メールマガジン』にその理由を記すとともに、そんな場合の理想的な応対を紹介しています。

「ありません」は愚策

接客をしている時に、お客様の要望に合う商品が無いという場合があります。「こういうのが欲しいんですけど」と言われている、「こういうの」が、自店での取り扱いがなかったり、売り切れてしまっていて、もう在庫が残っていないというような場合です。

こういう時、あなたはお客様にどのように伝えていますか?

最近、あるお店でも似たような状況になりました。私が客側だったのですが、店内にあった商品を指して、「これが欲しいんですけど…」と伝えると、店員さんが探してくれました。しかし、サイズがもう無くなっていたようで、「申し訳ありませんサイズがもうありません」と言われたわけです。

いや、確かにもう商品が残っていないというのはしょうがありません。他のお店を探すという選択肢もありますが、それすらもすでにできないという状況なら、「無い」ことを伝える必要はあります。しかし、それだけで終わってしまうと、販売員としては非常にもったいないことになります。売れるチャンスをみすみす逃すことになるからです。

お客様の求める商品がないという場合、売れる販売員は、必ず代替案を提示します。「こちらの商品はもう無くなっているのですが、代わりにこういうものがあります」と伝えることができるのです。それにより、目的の商品がなかったとしても、別の商品が売れる可能性が生まれます。

これをやるためには、お客様は、求めている商品がないからといって、絶対にその商品でなければいけないわけではないと理解する必要があります。実際に、自分が買い物に行った時のことを想像してみると良いでしょう。

私の場合は、目的の商品がないという場合、残念は残念なのですが、必ずしもその商品を買いたいわけではありません。もちろん、それがあれば理想なのですが、似たようなもので代替できるのであれば、そっちでもよかったりします。何なら、代替案として提示された商品を買って後々になってこっちを買っておいて良かったななんて思うこともたくさんあります。そのおかげで、その店にまた足を運ぶなんてことも少なくありません。

もしこのタイミングで、店員さんから、「ありません」「もう無くなっています」とだけ伝えられていたとしたら、私もそれ以上のことは聞かないので、その店で買い物をすることは無いまま終わってしまっていたことでしょう。「ありません」で終わるか、代替品を提示するかでその店に今後に通うかどうかも変化するくらい、その一瞬は大事なタイミングなのです。

お客様の求める商品が、もう無くなっていた場合、販売員であるあなた自身は、どんな代替案を提示できるでしょうか?その案を持てるかどうかで、売り上げは大きく変わっていきます。

今日の質問です。

  • 自店で今一番売れている商品は何ですか?
  • その商品が売り切れたとしたら、どんな代替案を提示しますか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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