えっ東京の肉じゃが、豚肉なん…?関東と関西で違う全国「グルメ」事情

TRiP EDiTOR編集部
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2019/09/14

日本全国、地域の気温やたどってきた歴史が異なると、口にする食材やその味付けなど「食」に関する嗜好は実にさまざま。

同じ料理でも、関東と関西では見た目も味も全く異なる場合が多くあります。いつもの味に食べ慣れていると、「これって本当に同じ料理なの!?」と思わずカルチャーショックを感じたこともあるのではないでしょうか。

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以前「鈴鹿峠がボーダーライン?東西「お雑煮」をたどる東海道五十三次」では、東西で異なるお雑煮の境界線について紹介しました。関東は焼いた角もちとすまし汁、関西は煮た丸もちと白みその汁が主流、その境目は三重県と滋賀県をまたぐ「鈴鹿峠」にあることも判明しました。

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しかし、お雑煮に限らずお好み焼き、カレーの具材、また醤油やソースなどの調味料からも、東西の違いとその理由を垣間見ることができます。味噌汁ひとつとっても、東京と大阪では入れる具材は大違い!まだまだ知らない全国の「食」にまつわる違いについて、知りたくはありませんか。

「消費量」から東西の食の好みを大発見!

47都道府県、地域ごとの食の嗜好性はその県の人たちが、その食材(料理)をどのくらいの量食べているかという点で知ることができます。

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今回は、都道府県別統計とランキングで見る県民性 「とどラン」の統計をもとに、肉や魚、野菜などの消費量を比較。その上で、東日本と西日本の食の好みの違いについて、考えて行きたいと思います。

消費量ランキング「穀物編」

まずは主食となる炭水化物にクローズアップ。現代人の忙しいランチタイムを支えるパンやおにぎり。この消費量にも、東西で面白い違いがあることがわかりました!

【パンの消費量】京都人をはじめ、西日本はパン好き

image by:都道府県別統計とランキングで見る県民性 「とどラン」

一世帯あたりの年間のパン消費量の全国平均は4万5,087gとなっています。一方で、パン消費量の1位は京都府で61,545g。これは全国平均の1.4倍です。

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京都は伝統的な和食のイメージが強いですが、学生街が多いため、気軽に食べられるパンが好まれているのかもしれません。また、京都には食パン専門店をはじめオシャレなベーカリーが軒を連ね、「パンストリート」と呼ばれるエリアも存在するほど。


2位以下は兵庫県、岡山県、滋賀県、大阪府といずれも西日本のエリアの消費量が多くあがりました。

【おにぎりの消費量】日本人らしく、東日本はおにぎり派

image by:都道府県別統計とランキングで見る県民性 「とどラン」

一世帯あたりのおにぎり購入量の全国平均は年間3,659円となっており、最も多いのは東京都で4,771円。さらに栃木県、岐阜県、福島県、長野県と続き、本州の中心部をメインに、東日本エリアの消費量が多いことがわかります。

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一方、最も消費量が少ないのは長崎県。さらに下位の10県中、なんと5県は九州が含まれていました。

また、この分布図は「そば屋店舗数」と正の相関関係にあり、そば屋が多いエリアはおにぎりもよく食べられていることが判明しました。江戸っ子はおにぎりにそば、昔ながらの庶民の日本食を好むのかもしれません。

サクッと昼食。西は「パン派」、東は「おにぎり派」

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上記の結果から、東日本エリアはおにぎりの消費量が高く、西日本エリアはパンの消費量が高いことが判明しました。忙しいランチタイムには大変便利なコンビニですが、陳列内容もこの傾向に合わせて東西で違う可能性は高いですね。

西日本エリアにパン好きが多い理由のひとつに「粉もん文化」が考えられます。関西はたこ焼きやお好み焼きなどの「粉もん」と呼ばれる小麦粉を使った食文化があるので、同じく小麦粉を使うパン派が多いと推測できるのです。

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また、日本のパン食の歴史をたどると神戸港の開港が原点にもなっています。そこから、流行に敏感な京都人や、合理的な大阪人がパンの普及を後押しし、関西を中心にパンが広まったことも要因のひとつといえるでしょう。

ちなみに、食パンの厚さも関東と関西で好みがわかれるそう。関西では食べ応えのある「4・5枚切り」、関東では手軽に完食できる「6・8枚切り」が主流なのだとか。

ところで、自分の食卓によく登場するのは、牛肉?それとも豚肉?ここでも、東西でわかりやすい違いがあったのです!

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