台湾料理界の鉄人。その伝説の味は、ラブストーリーから始まった
日本から飛行機で3〜4時間。近くて、安くて、見どころ満載で、美味しいものがたくさん。さらに温かい人柄など魅力がいっぱい。そんな台湾を旅行先に選ぶ人が増えています。
台湾は日本列島の南、太平洋西岸にあり、面積は日本の九州と同じくらい。正式名称は中華民国で、首都は台北市です。観光地は、台北、高雄、台南、台中とその周辺に集まっています。
近代的な街並みと中国寺院などの伝統的な建物とのコントラストや、阿里山や日月潭など風光明媚な自然を満喫できる観光地もあり、魅力的な見所が満載です。
そして台湾旅行の最大の楽しみのひとつ、台湾料理。日本人にも親しみやすい味わいの台湾料理は、しょう油やネギ、ニンニクを味付けに使った料理が多く、ご飯も麺料理も豊富。
日本でも大人気のタピオカや台湾式のかき氷など、スイーツに至るまでたっぷり味わうことができます。
そんな注目の台湾料理ですが、台湾の料理界で、日本で例えるなら「料理の鉄人」的な存在が、高鋼輝(コウ・カンフェイ)氏なのです。
今回、帝国ホテルで開催された「バイキングの日記念スペシャルデイズ(開催終了)」で高シェフが来日。世界中のセレブリティをも魅了し続けているという高氏の料理の秘密を探るべく、シェフご本人に話を伺ってきました。
料理人になったのは女性との出会いがきっかけ!?
高氏は、台北市にある名門ホテル「ザ・シャーウッド台北」にある中華料理レストラン「怡園(イーユエン)」の料理長。2015年から台北マリオットホテルの中国料理長も兼任しています。
- ―料理人を目指したきっかけを教えてください
18歳くらいの時、素敵な女性と知り合いまして、彼女がアメリカへ移位してしまうことになったんです。もし私もアメリカへ付いて行ったのなら、どういう仕事をして暮らせるだろうと考えたんですね。
そこで中華圏の人間として、中華の料理人になることを目指したんです。ラブストーリーから始まって、結果、アメリカには行きませんでしたが、料理人として進むことができ、いまも人生の前向きな力になっています。
- ―当時、料理の経験はあったんですか?
ゼロスタートです。初めて厨房に入った日からギブアップしようと思ったくらい(笑)。すごく慣れない環境で、諦めかけたのですが、当時の師匠がすごく親切にしてくれまして、続けようと思ったんです。
- ―料理の世界は厳しいと伺いますね
香港にいたとき、勤務時間がすごく長くて、なかなかプライベートの時間もないくらい忙しかったですね。人間関係もそうだし、環境が厳しかった。
ただ、素晴らしい師匠と出会えたことで、その姿を見て、自分も後輩に優しくしようと思いましたよ。複雑な環境の中に身を置いても、いかに自分の信念を正しく保てるかが大事なんです。
厳しい世界をくぐり抜けてきた高シェフ。作る喜びは、いつ感じたのだろうか?