官民で13万病床削減を=医療費抑制で民間議員提言-諮問会議

2019.10.28
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by 時事通信

経済財政諮問会議で発言する安倍晋三首相(左から2人目)=28日午後、首相官邸

経済財政諮問会議で発言する安倍晋三首相(左から2人目)=28日午後、首相官邸

 政府は28日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、社会保障制度改革について議論した。民間議員は団塊の世代が75歳以上となる2025年度を控え、医療費抑制の方策として全国の病床数を官民合わせて約13万床削減することを提言した。
 都道府県は、将来の人口推計を基に25年に必要となる病床数を示す「地域医療構想」を策定している。民間議員は構想に沿う形で、具体的な削減数を集計した。安倍首相は会議で「限られた財源を賢く活用し、国民生活の質の向上を図ることが重要なポイントだ」と述べ、同構想を含めた改革を進めるよう指示した。
 地域医療構想をめぐっては、厚生労働省が9月下旬、「再編統合の議論が必要」だとし、自治体や赤十字などが運営する全国424の公立・公的病院について実名を公表した。民間議員は病床の整理・合理化などに積極的な民間病院について、今後3年程度を集中再編期間と位置付け、大胆に財政支援すべきだと訴えた。
 民間議員は革新的な創薬を促す診療報酬改定のほか、健康づくりや予防医療に取り組む自治体に対し、財政上の支援を強化することなども求めた。(2019/10/28-19:56)

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