SNSや友だちからの情報は信用しても、親や新聞などの情報は信用しない。そんな子どもも多くいるようですが、メディアの種類や発信者によって情報の真偽を決めつけてしまうのは危険なことです。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の著者で家庭教育のプロの柳川由紀さんは、親がサポートすることでメディアリテラシーを伸ばせると、意識したい3つの情報収集術をアドバイスします。この収集術、親自身のリテラシーアップにも有効だと思います。
息子の「メディアリテラシー」を伸ばしたい
Question
ツィッターなどのSNSや、友だちから情報を信用し、親からの情報や新聞の情報などには「当てにならない」と聞く耳をもちません。(高校1年男子のお母様より)
柳川さんからの回答
高校生にとっての情報源は、今まさにSNSやインターネットニュースです。最近では、SNSでの人違いやフェイクニュースなどで逮捕者も出ています。ネット情報の正しい収集術を子どもに伝えましょう。
1.複数の情報源を確認する
ある情報に接したとき、その情報に関して各メディアの伝え方を比べましょう。
子どもに、普段から子どもが目にしているSNS上の複数メディアの情報を示し、まずはその情報が正しいかどうかの結論を出す前に「今のところはどうなのか」という現状を把握するよう促しましょう。
子どもが自分の意見を持つのは良いことですが、考えを固めずに色々な見方をして新しい情報を吸収し続けられるようになることの方が大切です。
2.疑問を持つ
例えば、面白い書き込みを見つけるとリツイートしたくなりますが、確かではない情報を拡散すると、自分がデマを流す加害者になる可能性があります。友だちやSNSの情報に面白く思っても発信する前に「ホントかな?」「まだわからないのでは?」と疑問を持つことです。
自分で確認が取れずに、発信したいのであれば、リツイートするときに「ホント?」と加えることで、それを目にした人たちは、そもそもの情報を鵜呑みにすることはなくなるでしょう。
3.先入観を捨て反対意見を探してみる
「テレビだから」「ネットだから」「新聞だから」などメディアの種類だけで、情報の真偽を決めつけてしまうのはよくありません。1つ1つの情報を先入観を捨てて丁寧に見たり読んだりしながら自分で考え、自分で判断することが大切です。マスコミが正しいとは限りません。
親としては、子どもの意見とは反対の意見を見つけ、それを子どもに伝えましょう。ネットは便利になりすぎて、自分の興味有る情報が優先されて届くようになっています。ですから、目にしにくくなっている自分とは違う意見を、敢えて目に触れさせることが情報を取捨選択する上でとても大切なのです。