冬になると食べたくなる「湯豆腐」ですが、ほんのひと手間加えれば、さらに美味しくなる上に風邪予防の効果も期待できるのだとか。今回の無料メルマガ『おひとりさんが健幸的に食べるシンプル調理の和風レシピ!』では、かつて板前として腕をふるっていた著者の佐藤周生さんが、そんな「変わり種湯豆腐」の作り方を紹介しています。
こんな「湯豆腐」いかがですか?
佐藤です。カキが美味しく感じる寒さになってきましたね。今回は、「カキとニラで作るだし湯豆腐」を伝授します。
湯豆腐というと、昆布と水で焚いて醤油だしやポン酢で食べるパターンが多いと思います。それも美味しいのですが、私がおすすめしたい湯豆腐は、「だし湯豆腐」。…鍋だしなどで豆腐を焚いて、ポン酢などは付けずに鍋だしの味で食べる「湯豆腐」です。だしの味でそのまま食べることができるので、旨味の出る具材をちょっと加えてあげると、だしが美味しくなってさらに旨い!私が居酒屋で働いていた時は、定番の湯豆腐より、「だし湯豆腐」のほうが注文が多かったような気がします。その居酒屋では、アサリとかその日仕入れた、魚介類をちょっと加えて、だしの旨味をアップさせてました。美味しさより、栄養のための湯豆腐にするなら、だしに生姜を入れるという方法もありますね。かなり体がポカポカしてきます。生姜は、生のおろし生姜より加熱して摂取した方が体が温まりますので…。
で、今回私がおすすめする、だし湯豆腐は、「牡蠣とニラ玉のだし湯豆腐」。旨味の出る具材にカキ、木綿豆腐をガッツリ入れて、ここにニラ、そして溶き卵も加える。ニラも生姜と同じような効果があって血行促進、抗酸化作用もあって免疫力を高める効果が期待できます。この時期の風邪の回復、予防に役立ってくれそうですね。それと味的には、卵を加えることで甘みが増して食べやすくなります。ニラと玉子のセットなので“ニラ玉”です。
この「だし湯豆腐」酒のアテにもなりますが、ボリュームがあるのでメインのおかずとしても食べて頂けます。レシピ、見て下さい。
レシピ
【材料】(1人前)
- 牡蠣……6粒(70g)
- もめん豆腐……1/3丁(200g)
- ニラ……2本
- 卵……1個
【湯豆腐だし】
● 鍋だし割合「だし(水)12:みりん1:淡口醤油1」(鍋だしの詳しい作り方は⇒こちらをご覧下さい)
- 水……360cc
- みりん……大さじ2杯(30cc)
- 淡口醤油……大さじ2杯(30cc)
- 粉カツオ節……小さじ2杯(カツオ節なら何でもOK)
1.カキ(使うのは6粒)は大根おろしで洗って表面の汚れを取ります。
ボウルにカキ、大根おろし(大さじ1杯強)を入れてカキが潰れないように大根おろしを絡めます(混ぜる)。大根が黒くなればOK。
2.水で洗います。
「ボウルに水を溜める」⇒「その中でカキをすすぐ」⇒「ザルに入れる」。これを2~3回繰り返して、大根おろしを洗い流します。
3.水気をよく切ります。
4.豆腐は、8~10等分に切ります。
5.ニラは、1cm幅で切ります(長く切ると噛みにくいので)。
6.卵は、ボウルにに割り入れてよく混ぜておきます。
7.小鍋(一人鍋)に水(360cc)、みりん(大2)、淡口醤油(大2)を合わせます。
粉カツオ節(小さじ2杯)も加えて軽く混ぜて、強火にかけます。
8.鍋だしが温まってきたら(沸騰前)、豆腐、カキを入れます。
9.沸騰してきたら、中火にしてアクを取りながら、3分焚きます(中火にしてから3分)。
10.3分後、ニラを入れます。鍋だしに浸かるようにちょっと沈めて20秒ほど焚きます。
11.溶いた卵を少しずつ“回し入れます”(外側から内側に入れていくと綺麗にできます)。
12.玉子が少し固まったら、火を止めて出来上がり!
お好みで粉山椒、一味、七味を入れて食べて下さい。
今回は、カキを使いましたが、白身の魚、他の貝類、鶏肉、豚肉でも美味しくできます。是非、作ってみて下さい。