海洋、水蒸気放出「現実的」 処理水で報告書取りまとめ―福島第1原発・政府小委

2020.01.31
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by 時事通信

 東京電力福島第1原発事故で発生する汚染水を浄化した放射性物質を含むをめぐり、政府の小委員会は31日、処分方法に関する報告書を大筋で取りまとめた。風評被害などの影響に触れた上で、薄めて海に流す「海洋放出」と蒸発させて大気に放つ「水蒸気放出」の2案を「現実的な選択肢」と位置付けた。一部の文言修正を経て正式決定する。
 報告書は2案のメリットとデメリットを詳しく記載。「海洋放出の方が確実に実施できる」としたが、最終的な判断は政府に委ね、「地元自治体や農林水産業者をはじめとした幅広い関係者」に意見を聞くよう求めた。
 には浄化装置で除去できない放射性物質トリチウムが残っており、東電は原発敷地内のタンクへの貯蔵を継続。昨年12月時点で117万トン余りに上る。
 東電は137万トン分のタンク確保を計画するが、それ以上の拡張は難しいとし、2022年夏ごろに満杯になると主張している。(2020/01/31-12:42)

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