サイバー対策強化を要請 五輪控え電力各社に―経産省

2020.02.14
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by 時事通信

電力サイバーセキュリティー対策会議の初会合=14日午前、経済産業省

電力サイバーセキュリティー対策会議の初会合=14日午前、経済産業省

 経済産業省は14日、大手電力各社のトップを集めてサイバーセキュリティー対策会議を開き、サイバー攻撃への備えに万全を期すよう要請した。夏の東京五輪・パラリンピック開催を控え、発電所や送配電網での対策をきめ細かく検証し、停電などで大会運営や日常生活に不測の事態が生じるのを防ぎたい考えだ。
 国内では今年に入り、三菱電機などへのサイバー攻撃が相次ぎ表面化している。同社は昨年6月に被害に遭ったことを把握していたが、経産省に報告するまで半年以上要した。こうした事態などを受け、同省は先月、電力会社や電機、化学メーカーなどに対し、安全対策の点検に加え、過去に重要情報が流出した恐れがあった場合には今月14日までに報告するよう要請していた。
 同日の初会合には、資源エネルギー庁幹部や電力大手10社のトップらが出席。同庁の高橋泰三長官は冒頭のあいさつで「サイバー攻撃の脅威が深刻化する中、サイバーセキュリティーの重要性は極めて高まっている」と強調した。電力各社は、三菱電機の事例などを踏まえ、被害発生時に迅速に情報共有できる態勢づくりなどを進める。(2020/02/14-10:59)

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