相次ぐイベント自粛 オリ・パラ関連も影響―新型肺炎の拡大警戒

2020.02.21
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by 時事通信


 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各地でイベントの中止・延期が相次いでいる。政府は20日、多くの人が集まる大規模イベントについて開催の必要性を検討するよう呼び掛けており、自粛ムードはしばらく続きそうだ。
 「来場者および出店関係者の健康や安全面を第一に考えた」。日本マリン事業協会は19日、5万人以上が来場する国内最大級のマリンイベント「ジャパンインターナショナルボートショー」(3月5~8日、パシフィコ横浜など)の中止を発表した。期間中には東京五輪のセーリング種目の応援なども企画していた。担当者は「会場へのアルコール消毒液の設置などで乗り切ることも考えたが、この1週間で情勢が厳しくなった」と開催断念の理由を語った。


新型コロナウイルスの感染拡大を受け、開催中止が決まった国内最大級の日本酒イベント「にいがた酒の陣」。写真は昨年の会場の様子=2019年3月10日、新潟市中央区(新潟県提供)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、開催中止が決まった国内最大級の日本酒イベント「にいがた酒の陣」。写真は昨年の会場の様子=2019年3月10日、新潟市中央区(新潟県提供)

 日本障がい者スポーツ協会は20日、東京パラリンピックの実施競技ボッチャの国際大会(28日~3月1日、東京・有明体操競技場)を中止し、開催の可否を改めて検討すると発表した。重度の脳性まひなどの障害がある選手ら約40人が日本を含む10カ国から参加する予定だった。東京パラリンピックのテスト大会も兼ねていたため、大会組織委員会は「テスト大会については改めて検討する」としている。
 大阪府は3月20日までの1カ月間、不特定多数が参加する府主催のイベント計242件を原則、中止・延期した。高校生らが指紋採取や制服試着などをする「警察官職業体験セミナー」などが予定されていた。府内の43市町村にも同様の対応について協力を求めた。
 日本一の酒蔵数を誇る新潟県では、県酒造組合などが主催する「にいがた酒の陣」(3月14、15日、新潟市)が中止に。昨年は14万人以上が来場した国内最大級の日本酒イベントで、試飲会などが予定されていた。(2020/02/21-07:09)

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