垣屋美智子の「キイトク」 - まぐスぺインタビュー

垣屋美智子さんは、執筆や講演活動を行う傍ら、お金のプロフェッショナルとして幅広く活躍されています。有料メルマガを創刊し、読者さんとのコミュニケーションを取りながら個々に寄り添ったメルマガを発行されていますので、気になる内容や垣屋さんご自身のことなどにお答えいただきました。

垣屋美智子さんのメルマガおすすめポイント
①お金の専門家に直接気軽に質問ができる
②身近に実践できる内容が多い
③「借金=悪ではない」。本当のお金の思考が身につく

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Q1.本記事で初めて垣屋さんを知る方に向け、どのような方なのかをまず知っていただきましょう。これまでのどのような活動をしてこられたのですか?

現在、お金のプロフェッショナルとして主に企業に対して経営支援をする一方で、個人向けにも活動しています。

香港育ちの日本人でして、香港で家政婦付きの家に住む高校生だったところから一転、アメリカで超貧乏大学生になったため、大学を卒業したら貧乏生活だけは送りたくないと心に誓ったのが資産形成の原点です。

キャリアとしては、ソニーでプレステの事業開発を経て、10年間外資系の証券会社と資産運用会社で株式アナリストとして日本株の分析をしていました。

その後、独立して、現在はベンチャー企業の経営支援をする一方で、個人向けにお金のアドバイザーとして、いつでも誰でもできるをテーマにお金の考え方について本を出版、関連したテーマの講演やテレビ出演もしています。

また、プライベートでは二児の母です。

Q2. 垣屋さんがメルマガを始めようと思ったのはなぜでしょうか?また、メルマガの内容についても教えてください。

本の出版やメディアでの寄稿と違い、Q&A形式も取り入れたメルマガなら双方向のコミュニケーションができて、個々に寄り添った内容をお届けできると思ったのがメルマガを始めた大きな理由です。

「垣屋美智子のキイトク」というメルマガですが、キイトクは「聞いて得するKey Talk(キートーク=大事な話)」という意味で、「あ、そういう考え方もあったんだ」と視野が広がるような内容をお届けする事を心がけています。

通常は二部構成でして、私の直近の出来事や考えたことが一部で、二部がQ&Aです。

一部では、仕事柄、日本経済や世界経済の変化をリアルタイムに感じる環境で過ごしていますが、それが考え方や働き方、子育てにどう反映されているか、「今」をどう将来に生かすか参考になるように書いています。

サンプル号に書いた、「ご近所のお姉さんをベビーシッターに頼む」というのも、高齢化社会と核家族化の中でやむなく実践した事を紹介しましたが、「斬新だけど納得感もある」と感想をいただいたりしました。

二部のQ&Aでは読者の方の真剣な質問に、丁寧に回答していますので、他人の質問であっても参考になると思います。

購読していただいた方だけが読めるメルマガなので、よりプライベートな事を書いたり、思い切ったポジショントークをしているのも特徴です。

発行間隔は隔週、月2回発行ですが、追加で大体月1回は特別号も発行して、なるほどと思えるキイトク情報をお届けしています。

Q3.これまで受けたQ&Aの質問で、印象深かった内容を教えてください。

本当に様々な質問が寄せられるのですが、共通しているのは、人生に向き合っている方からの質問ということです。

お金にまつわることで、「こういうものにお金を使うのはどうですか」という感じの質問や、最近だとお金に関連してキャリア系や子育て系の質問も多いです。拙著で書いたことに対しての質問もあったりします。

例えば、9月配信分の中では、子育て中の女性からキャリア形成についての質問がありました。私は拙著『使えば増える!お金の法則』(時事通信社)の中で「どんな形であっても仕事を続ける」というポリシーを掲げているのですが、それに関して「地方住まいの場合、具体的にはどのような働き方が考えられるでしょうか?」という質問をいただきました。その方は、以前は1時間半の通勤で都心に勤務していましたが、今は育児に忙しく、自宅周りも田舎で仕事がないとのことでした。

そこでその方には、リモートワークという選択肢と基本知識を伝え、案件の具体的な獲得方法まで詳しくアドバイスしました。

子育てが始まると、女性はバリキャリだった人もゆるキャリだった人も、みんな一旦はキャリアをリセットしてしまうことが多いんですよ。そのため自己評価が低くなり、スキルを埋もれさせてしまうのは非常にもったいないことだと思います。

育児中でも、今までのキャリアや子育てで培った新たなスキルをもっとアピールしてよいですし、「働かせてもらう」のではなく「自分のスキルを売る」くらいに強気な姿勢のほうが上手くいきます。回答では、それを熱く語らせていただきました。

毎号のメルマガでは、このような感じで、どなたでも気軽にご質問いただけます。いただいたご質問に対しては「こうしたら良いよ」という具体的なアドバイスはもちろん、その結論に至るまでの考え方まで丁寧に説明するように心がけています。

頂いた質問には「こうしたら良いよ」という直接的な回答というよりは、答えを出すための考え方を説明するように心がけています。

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Q4.これまで垣屋さんが取り上げたメルマガのテーマで、これだけは読んでほしいという内容はありますか?その理由も教えてください。

読者の方からの質問には、どれも考え方までわかるよう丁寧に回答しているので、すべて読んでいただきたいのですが(笑)、まずはメルマガ冒頭に連載中のコラムから読んでいただけると良いかと思います。

私の身の回りで起こった出来事や季節ネタを取り入れたコーナーになっていまして、最近では、黒木華さん主演の『凪のお暇(なぎのおいとま)』というテレビドラマで、主人公が仕事を辞めて自分探しの旅に出たところで「危険信号」を発信しました。

どういうことかというと、キャリアを中断して「自分探し」に出かけることを善しとするドラマの筋書きは現在の好景気を反映してのものにすぎず、かなり危なっかしいんですよ。

テレビのドラマは、その時々の景気のバロメーターとして機能しますが、消費増税やオリンピック後の景気までは考慮されていないんですね。文字通りの「作り話」ですから、自分のキャリアや考え方を左右されすぎないことが大切です。

内容を読んでいただくと、今の出来事が将来の自分の市場価値にどう影響するかという思考が読めるようになっていると思います。

Q5.垣屋さんがお金に興味をもったきっかけを教えてください。また、お金のプロフェッショナルになるまでの苦労はありましたか?

私は香港で駐在員の娘として良い暮らしをしていたところから、単身渡米して、貧乏学生生活を送りました。アメリカでは労働ビザは持っていなかったので、稼ぎたくても稼げない。もうこんな生活はしたくないという経験が、お金に対して興味を持ったきっかけです。

大学卒業後、満を持して帰国、ソニーに入社してバリバリ働いて稼ごうと思っていましたが、英語が話せる女性ということで、役員秘書として配属されました。これでは思い描いたキャリアを積んで稼ぐことは難しい、でも年功序列社会でどうすれば良いかわからない、と人生においての挫折を味わいました。

この挫折の経験から「誰にも何にも依存しないで稼ぐ」ことをモットーにし、お金を使うものは全て資産にしようというポリシーのもと、台湾人や香港人からも積極的に学び、どういうものが資産価値になるかという知識を身につけていきました。

また、外資系証券会社に転職、証券アナリストとして自分の名前で稼ぐということも実践し始めました。

Q6. 日本では、政府主導でキャッシュレス化を進めようとする動きが活発ですが、一方でまだまだ課題があるという意見も耳にします。キャッシュレス化の今後の見通しについて、消費者としてどのように付き合っていけばよいか、垣屋さんのお考えをお聞かせください。

キャッシュレス化はこれからどんどん進みます。

世界の中では日本のキャッシュレス決済比率は低いので、ここからキャッシュレスの流れがいっきにくるだろうと拙著『使えば増える!お金の法則』で昨年書きましたが、その通りのことが起きまして、昨年末からPayPayやLinePayなどの電子決済が大々的なキャンペーンをするようになり、今年10月の消費増税では政府主導でキャッシュレス決済にポイント還元が始まりました。

キャッシュレスの流れは止まらないでしょう。

だとすると、我々消費者はこの流れをうまく生活改善に使っていく方向に切り替えるべきです。

それは、ポイントを貯めていくのはもちろんのこと、ネットショップの積極利用による時短、マネーフォワードなどのキャッシュレス決済を一括にまとめてくれるオンライン家計簿でお金の管理などです。

キャッシュレスでお金の支払いだけでなく、時間の使い方も変えていきましょう!

Q7. 海外在住経験がおありですが、日本と海外を比較した場合に、生活面・経済面で大きな違いを感じたことはありますか。また、海外にいたからこそ分かる日本の良い点、悪い点があれば教えてください。

日本は島国なのでどうしても考え方、常識というのが独特になりがちだと思います。

日本が誇るおもてなしは観光立国を目指す日本においては重要なカルチャーだと思います。一方で、別にスーパーのレジ係に丁寧なお辞儀や過剰包装などのおもてなしはいらないよ、というように必要とされない部分もあるのです。

日本では議論もせずに「常識的に考えて顧客におもてなしする」と言えるとしても、世界レベルで考えれば、「おもてなしが必要かはそれぞれ顧客に要確認、無料か有料かも要検討」という話になるのです。

日本人の常識が別に常識ではない可能性というのを常に意識していると、「あ、そういう事もできるんだ」という気づきにつながると思っています。私自身、メルマガではそういう気づきをお伝えできるように意識しています。

Q8.このメルマガは具体的にはどんな人に読んでもらいたいですか?またメルマガの一番のおすすめポイントなんですか?

誰か(何か)に依存せず、自立した生き方をしたい方、自分の力で稼ぎたい、お金をつくっていきたいと思う方に読んでいただきたいです。

今、皆さんが日常的に使っているスマホもSNSも検索エンジンもすべて外国製であるように、日本企業は世界レベルで稼ぐ力が落ちています。

そんな日本で生活している以上、会社の給与だけで一生過ごすことを考えるのも、夫の給与だけに依存した家計も、義務教育を信頼することもリスクであると言えます。

このリスクから脱却するために、どう生活を変えていくかを個々が考えていくことが必要です。

私のメルマガを読んでいただき、他の読者さんからの質問とその回答を読んでいただくと、実際にある悩みですから、個々の読者さんのバックグラウンドは違ったとしても、よりリアルで参考になります。

取り入れられるところは思い切って実践いただくと、お金の流れ自体が変わりますし、思考も変わります。

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Q9. 垣屋さんが、お金についての知識や情報で、実際に知っていて良かったことや、役立ったエピソードを1つ教えてください。

「借金=悪ではない」という知識です。

日本では借金は悪いイメージが多いですが、これは返済できないリスクや利息を払うことへのネガティブなイメージにすぎません。

返済計画と借金をして使うものさえ間違わなければ、少ない資金で大きいものを手に入れられるのも借金です(これを金融業界ではレバレッジと言います)。

例えば、家や教育などは将来の資産になります。手元のお金を全て使っても今は手に届かない家や教育が、借金をして分割で支払う事で今日から手に入るのであれば、借金も悪くないと思いませんか?

投資してそれに稼がせるという意味で「お金に働かせて稼ぐ」という事を言いますが、借金もうまく使えば「お金に働かせて生活する」ことができるのです。

この考えを知ってから、私はむしろローンを組める人材になる(=一社での一定勤続年数)ことを意識してキャリアも積みました。その結果、自宅の他にもローンで不動産も購入しました。そして、「借金=悪」ではなく、少ない資金で大きな資産を手に入れられている(=レバレッジをあげている)という知識を持っているので、返済は無理のない範囲で、完済を焦る気持ちはありません。

Q10.最後にこのメルマガを読むか迷っている方に向け、メッセージをお願いします。

10年後の自分や家族のために、今できることはなんでしょう?

健康的な生活を送るのはもちろんのこと、お金をどう稼ぐか、どう自己投資をして10年後に生かすか考えておくことは大切です。

今、SNSの普及などで価値観は多様になっています。自分のいるコミュニティーだけに満足していると、他のコミュニティーでは常識的なことを知らずに、10年後に大きな差が出ている、という事は起こり得ます。

メルマガでは聞いて得するキイトク情報を発信しており、様々な方々の悩みやチャレンジに対する回答を通して、自分では常識だと思っていたことを覆す回答にも出会うでしょう。回答を参考に自分でも実践することで思考も変わっていくでしょう。

「10年後のためになる」を軸にキイトク情報をお届けして、一人でも多くの方々の思考改革をサポートしていきますので、一緒に成長していきましょう!

ご登録、ご質問お待ちしております。

垣屋美智子さん プロフィール
日本生まれ香港育ち。香港で高校を卒業したのち、単身渡米、University of California, Berkeley卒業。株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)でPSP、PS3のビジネスディベロップメントを担当。
2006年から2016年まで外資系証券会社、外資系運用会社にて株式アナリストとして、テクノロジー企業の業界調査や業績分析に従事。現在はスタートアップ企業の財務・経営支援をする他、事業分析力と会計知識を生かし、「誰でも今すぐできる」をテーマにマネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動も行なっている。
主な著書:「使えば増える! お金の法則 ―ワクワクしながら資産づくり」(時事通信社)。主な連載:「使えば増える! お金の法則 ―ワクワクしながら資産づくり」(cakes, 2018年~)

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