通勤客まばら、オフィス街閑散 緊急事態宣言から一夜―新型コロナ

2020.04.08
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by 時事通信

緊急事態宣言発令から一夜明け、マスクを着けて出勤する人たち=8日午前、JR東京駅前

緊急事態宣言発令から一夜明け、マスクを着けて出勤する人たち=8日午前、JR東京駅前

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言から一夜明けた8日午前。普段は人波でごった返す都心のターミナル駅や、通行人が途絶えることのないオフィス街は閑散とし、バスやタクシーの乗客の姿も消えた。
 JR東京駅前では、近くのデパートや商業ビルはいずれも臨時休業。路線バスは乗客を1人も乗せないまま出発した。
 東京都江東区からバス通勤する50代の女性は「在宅ワークが増えて出社は週1回になった。車内がガラガラだった」と驚いた様子。「出席しないといけない会議があって来た。1週間分の仕事を準備して早めに帰る」と、足早に職場へ向かった。
 「新型ウイルスの影響でかえって忙しくなった」と話すのは政府系金融機関に勤める横浜市の男性(65)。飲食店などからの電話が鳴りっぱなしだといい、「感染のリスクはあるが、人手が足りないので1時間半かけて出勤している。IT化が進めば必要なくなるんだが…」とこぼした。
 JR有楽町駅前も人通りは少なく、客待ちしていたタクシーの男性運転手は「暇だね」とつぶやいた。
 オフィスビルなどが立ち並ぶ大阪市中央区の官公庁街周辺でも、人の姿はまばらで、信号待ちの車列も短かった。近くを歩いていた会社員の男性(44)は「人通りは普段の半分以下。乗ってきた地下鉄も1車両に乗客は4人ぐらいだった。今後、取引先の休業もさらに増えるのではないか」と話した。(2020/04/08-11:42)

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