Tシャツ買って応援して! 苦境のミニシアター13館―新型コロナ

2020.04.09
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by 時事通信

応援Tシャツを画面に表示する映画館シネ・ヌーヴォの山崎紀子支配人=8日午後、大阪市西区

応援Tシャツを画面に表示する映画館シネ・ヌーヴォの山崎紀子支配人=8日午後、大阪市西区

 Tシャツ買って苦境のミニシアターを支援して―。新型コロナウイルスの感染拡大で観客数の激減に苦しむ京阪神のミニシアター13館が、経営危機を乗り越えようとオリジナルTシャツの販売に乗り出した。受注生産の受け付けを6日に開始すると、わずか1日で目標の9倍にあたる約2700枚の注文が入るほどの人気ぶり。予約は12日まで受け付けている。
 中心的に企画に関わったミニシアター「シネ・ヌーヴォ」(大阪市)の山崎紀子支配人(43)によると、同館は間隔を空けた着席を呼び掛けたり、換気の励行などを徹底したりして営業を続けてきたが、客足は減少の一途。外出自粛要請などで積極的な営業活動もできず、危機的な状況という。山崎さんは「国の助成金制度などを活用しても、家賃や映画のフィルム借用料もあり、どこもミニシアターは厳しい状況だ」と頭を抱える。
 こうした苦境の脱却に向け、機材の共同購入などを通じてつながりが強い京都や大阪、兵庫のミニシアターが結集し、Tシャツを販売するプロジェクトを発足。予約を受け付けたところ、常連客のほか、東京や九州のファン、映画監督らから申し込みがあったという。
 緊急事態宣言を受けて9日からの休館を決めた山崎さん。「ミニシアターは地域の文化の豊かさを支えている。映画を中心にいろいろな人との出会いがあるのも魅力で、その存在に目を向けてほしい」と訴えた。(2020/04/09-13:31)

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