武田教授が暴露する「レジ袋」追放運動という名の金儲けトリック

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日本でも7月1日から全ての小売店のレジ袋が有料となるなど、世界的な脱プラの潮流が加速しています。しかしこのような流れに異を唱えるのは、中部大学教授の武田邦彦さん。武田さんは自身のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』で今回、レジ袋追放運動は環境問題に根ざしたものではなく、新しい儲け口を確保しようとする勢力の陰謀であるとし、その証拠を白日の下に晒しています。

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今では当たり前の存在となった「レジ袋」のはじまり

新型コロナウイルスの件は、私たちの生活にも心理的にも大きな影響を与えました。人間は小さなことが気になっている時に、大きなことが起こると、それまで気になっていたことや、悩んでいたことが馬鹿らしくなることもあります。

このシリーズでは、私たちがこれまで気になっていた「現代の環境問題」がどんなものだったのか、これからどうすれば良いのかを考えてみたいと思います。

第1回は「レジ袋の有料化」です。まずしっかり理解して「自分なりの意見」を持つためには基礎的な知識を持つ必要があります。

今では考えられませんが、スーパーが誕生するまで、買い物はすべて対面販売でした。八百屋さんに行けば「これとこれ」と指をさして、その野菜を新聞紙に巻いてくれ、肉屋でも同じでした。だから、買い物袋は必要でも、個別の商品を包むものは新聞紙でした。

ところがスーパーができると、買い物袋に直接、棚にある商品を入れるわけにはいきません。買い物袋は布でできていて不透明です。そのスーパーに来る前に他の店で買った自分のものも入っていることもあります。また、不透明な袋だと万引きが絶えず、その損害はとても大きなものでした。

ちょうどその頃、工業分野で問題が1つありました。それは「石油製品の一部が余る」ということでした。石油は大昔の生物の死骸からできたものなので、生物の体のいろいろな成分によってできています。一方、石油から作る製品はガソリンや灯油、プラスチックや合成繊維など多種類で、人間の生活に必要なだけ使います。

しかし、もともと「生物の体が腐敗したもの」である石油と、「人間が必要とする製品」の割合が一致することはありません。自動車が増えればガソリンが多く必要になりますが、だからといって同時に合成繊維で作る衣服が増えるとは限りません。

1匹の牛を処理して牛肉を生産しても、ロースや細切れなどがうまく取れるわけでもないのと同じです。このように生物や死骸から取れるものは、時々、大量に余ってしまうことがあります。ちょうど、スーパーの袋で困っていたところに、石油製品では「袋にできるフィルム」が余っていて、仕方なく石油コンビナートで余った分を燃やしていました。

そこで、透明でタダ同然でスーパーに渡せる石油のフィルムをレジ袋として安値で出すことになり、スーパーは万引きは減るし、レジ袋は安いということで飛びついたのです。

その後、社会にはレジ袋が定着しました。もちろん、スーパーで買い物をした時には、買いに来た方も袋を持参しなくて済むので便利ですし、スーパー側も万引きが減って大助かりでした。なにしろ万引きというのはかなり多いので、その損害を考えればレジ袋をタダで客に渡してもお釣りが来たのです。

一方、スーパーから買ってきたものを袋に入れて運んできた主婦は、レジ袋に汚いものを詰めたり、子供にちょっとしたものを持たせたりするのに便利ですし、そして最後はゴミ袋としても使えるので、3回(1回目はスーパーで買ったもの、2回目はちょっとした袋、最後はゴミ袋)も使える超便利なものでした。

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