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大石哲之: ビットコインの流通速度低下はマイナスとは限らない【フィスコ・ビットコインニュース】

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以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年7月2日に執筆

ビットコインはレンジ相場が続く。値動きが少ない。6月30日に難易度調整をむかえたが、112.98 EH/sから、112.84 EH/sでほぼ全く変わらず。プラスマイナス 0%。まさに相場の状況を表しているようだ。

以前にも書いたが、このレンジ相場は年末から来年にかけての力強い上昇を予測するには、非常に大事である。ハッシュレート、価格ともに、このレンジで相当数をこなし、安定し、十分なほどの底固めを期待したい。

ビットコインの60%が過去一年間で動かされていないという統計へのツイートがあった。これは過去最高である。同様に2015-17年にかけても60%近くが1年間動かされないという時期があり、価格低迷時期に重なる。

こうした統計が直接なにかを示唆しているわけではなく、価格が盛り上がれば取引所に送るなりしてトレードをし始める人が増えるという因果関係のほうが強いだろう。

もともとビットコインは30%程度が3年以上動かされていないコインである。つまり長期の保有者が多いことはかねてから示唆されている。

流通速度の速さを通貨の良し悪しと重ねる向きもあるが、悪貨は流通速度が早く、良貨は低いともいわれる(悪貨が良貨を駆逐する)。つまり、価値の保存という意味ではかならずしも流通速度が低いことが問題になるとは限らず、むしろ、コイン価値を測る恒等式M=PQ/Vから考えると、流通速度Vを下げることによって時価総額(M)が増える計算になる(Pはサービスの単価、Qはサービス取引量)。

ビットコインにおいては、流通速度の低下は必ずしも悪いことではない。

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執筆者名:大石哲之(Tetsu ‘BIGSTONE’ OISHI)
ブログ名:ビットコイン研究所

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