日本は叱られ、米国はクビにする。ここまで違う、自衛隊と米軍の内情

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自衛隊と米軍による日米共同訓練の存在は、ニュースなどで聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。軍事大国である米国の軍隊と日本の自衛隊との訓練ですから、「米軍が自衛隊より圧倒的に優秀なんだろうなぁ」というイメージを持っていませんか? 実は、メルマガ『異種会議:戦争からバグパイプ~ギャルまで』の著者・加藤健二郎さんは、自衛隊の方が練度は高い部分があると指摘しつつ、両国の人間性による差異を見極めることが大切だと述べています。

自衛隊と米軍の違いは人間性の出るところにある

自衛隊と米軍による日米共同訓練のみどころは、兵器メカの差異や練度の違いなどではなく、もっと人間性の出るところにある。特に、練度の点では、自衛隊は、日米共同訓練を、米軍から高い評価を受けるための本番テストと考えていることに対して、米軍は、訓練の場と考えているので、日本軍(自衛隊)の方が練度が高くて比較参考にならないことも多々。例えば、米軍は訓練不足な予備役の部隊を日米共同訓練に投入することもある。

では、人間性の出るところを点検してみよう。歩兵による小銃実弾射撃訓練を終えたあとの行動にそれが現れた。陸上自衛隊では、実弾射撃が終了すると、小隊長が「各自、自分の銃の中に不発残弾が残っていないことを確認せよ」という指示を出し、撃ち終えた空薬莢を各自が小さな箱に収めることで個数確認をし、「異常はないか、あったら報告しろ」のコールに各自が答える。一方、同じ場で実弾射撃を終えた米海兵隊は、自分の銃を持って一列に整列。小隊長が立つ前に兵士1人ずつが進み出て銃を小隊長に渡し、小隊長自身が全員の銃内残弾チェックをしていた。

この違いから、陸上自衛隊では、個々の兵士に責任と権限があるていど分散所在していることに対して、米海兵隊では、指揮官に、責任と権限が集中していることがわかる。これは、部隊運用から作戦への徹底、人材育成など、広い面に渡って、大きな違いになってゆくのである。

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