感染防止など課題山積 東京パラリンピック、あと1年

2020.08.23
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by 時事通信


東京都庁の近くに掲示されている東京パラリンピックをアピールする大型パネル=23日午後、東京都新宿区

東京都庁の近くに掲示されている東京パラリンピックをアピールする大型パネル=23日午後、東京都新宿区

 東京五輪とともに延期された東京パラリンピックの開幕まで24日であと1年。新型コロナウイルスの感染拡大による活動自粛期間を乗り越え、選手や競技団体は少しずつ動き始めたが、課題は山積している。
 差し迫った問題は感染防止策だ。日本障がい者スポーツ協会は、障害の特性に応じた競技別のガイドラインを作成するよう、それぞれの統括団体に要請。医学委員会の審査も受けて各公式サイトで公開された。
 ただ、呼吸器に障害を抱える選手が多いとされるボッチャでは、複数人が室内で行う実戦練習再開について「各自で情報把握に努めてください」と記すにとどめるなど、手探りな状態と言える。
 日本障がい者スポーツ協会の井田朋宏強化部長は「いきなり最初からいいものはできない。まず1回つくって、徐々にバージョンアップしていくというスタンスでやっている」。選手の年齢や持病など個人差もあり、活動本格化に遅れが生じる恐れもある。
 国際大会が相次いで中止になった影響で、東京パラ出場に必要なクラス分けの認定機会が十分に設けられていないのも気がかりだ。暑熱対策にも気を配る必要がある。
 昨年は開幕1年前に当たる8月25日に大会組織委員会主催の記念式典が開かれた。しかし、今回は「(五輪開幕の)7月23日に五輪とパラの1年前(イベント)を合同で行った」(組織委)として、パラリンピック単独での式典は予定されていない。(2020/08/23-15:56)

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