キーワードは「非接触」 ネット商談、カーシェア人気―自動車業界

2020.08.25
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by 時事通信


日産が始めたオンラインチャット。試乗の予約や相談などができる(同社ホームページより)

日産が始めたオンラインチャット。試乗の予約や相談などができる(同社ホームページより)

  • 清掃時に車体の消毒も行うパーク24グループのスタッフ(パーク24提供)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自動車業界も「非接触」をキーワードにしたサービスに力を入れ始めた。は、車の商談などでオンラインサービスを開始。対面でやりとりせず気軽に車が借りられるカーシェアリングも新たな利用者を獲得している。コロナ禍が迫る「新常態」へ、各社は新たな事業を模索している。
 車の購入は販売店での商談を経て行うのが一般的だが、米国などではオンライン化が浸透する。輸入車メーカーに限られてきた国内でも、ここにきて日産がチャットサービスを導入するなど広がりを見せ始めた。
 来店客が例年と比べ最大6割ほど減った日産は、「販売店の滞在時間を極力短くする」(広報)ことで、コロナ禍でも購入に結び付けたい考え。トヨタも5月下旬にオンラインでの試乗予約や商談を始めた。契約は店舗で行うものの、利用客からは「店へ行かずに検討できて安心感がある」と好評だ。
 一方、電車内などでの「密」を避けるため、日常の足を公共交通機関からカーシェアに「乗り換える」動きも出てきた。
 グループが運営する「タイムズカーシェア」の会員数は、自粛ムードの中でも右肩上がりで、2月末から4カ月で約5万6000人増加。コロナ禍で利用が増えた人の約8割が電車移動の代わりに使ったという。
 人気の理由の一つは、レンタカーのような事務所での対面の手続きが不要なこと。他人が利用することへの不安には、車内の定期的な消毒や除菌スプレーの配備などで配慮する。
 7月末には、レンタカーよりも割安となる長時間プランを開始。夏休みに合わせた近場旅行での利用を取り込んでいる。パ4は「他人との接触を避けた移動手段として、気軽に利用してもらえれば」と話している。(2020/08/25-07:05)

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