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月末までにハンコが間に合うの?河野大臣の「ハンコ廃止令」に対する皮肉な心配の声

河野太郎行政改革担当大臣が、各府省庁に対して行政上の手続きにおけるハンコ使用を原則廃止するように求めていると報道されたことが、ネット上で大きな反響を呼んでいる。

報道によると、各府省庁においてハンコを必要とする手続きはおよそ1万1,000件あるといい、河野大臣はそれらに関して、使用の見直しを速やかに行うことを指示。さらに、ハンコを廃止しない方針としているものについては、その理由を今月中に示すよう求めているという。

これまで何度ともなく取沙汰されてきたハンコ廃止の論議。しかし「ハンコ議連」と呼ばれる議員連盟の反発などもあり、なかなか話が進まなかったという経緯がある。

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そんななか、ようやくにして具体的な動きが出て来たことに対して、ネット上では識者の方も含め賛成する意見が多く、河野大臣の即断実行に期待する声が多くあがっている。

月末までに果たしてハンコが間に合うのか?

しかしその反面で、今回のこの動きに対して心配をする声、あるいは懐疑的な視線も、ないわけではない。なかでも多く見られたのは、「月末まであまり猶予がないのでは?」という意見だ。

ハンコを廃止しない理由を、今月中に示すように指示した河野大臣。今回の記事が出たのは23日のことで、もちろんそれ以前に各府省庁には伝達済みだとは思われるが、それにしても時間はあまりない。

果たして各府省庁がそれまでに間に合うのかどうか。それこそ、提出する書類へのハンコを揃えるのに手間取って間に合わないのでは、といった皮肉な声が多く集まった。

また、こういった話が急に持ち上がると、現場へのしわ寄せがデカいといった意見も見られた。

「御璽や国璽も見直し対象?」の声も

いっぽう、今回見直しの対象とされた「行政上の手続きにおけるハンコ」の範疇に、果たして御璽(ぎょじ)や国璽(こくじ)も含まれるのかという点も、一部で話題となっている。

御璽とは、天皇の詔書や法律・政令・条約の公布文、条約の批准書などの重要書類に押印される、「天皇御璽」と記された印章。また国璽は、勲章とともに与えられる証書である「勲記」に押印されるもので、「大日本国璽」と記されている。

これら2つは、皇位継承儀式である「剣璽等承継の儀」において、剣璽とともに継承が行われるほど由緒があるものだけに、それがもしも廃止を検討されるとなれば、相当大きな議論となることは必至。現実的には、今回のハンコ廃止の流れで取沙汰されるものとは考えにくそうだ。

ただ、日本のハンコ文化におけるまさに象徴的な存在だけに、万が一それが廃止になった場合には、ハンコ廃止の流れが一気に加速するのでは、といった意見も見られた。

このように、多少の不安な声はあるもののおおむね賛成の声が多かった、今回の各府省庁におけるハンコ廃止の動き。まずは官でそういった流れが進めば、民間への波及も大いに考えられ、それを大いに期待している方も多いのではないだろうか。

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