一流の接客には種も仕掛けもある。寿司屋が客の気持ちを見抜く方法

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お店や宿で、こちらが何をお願いしたわけでもないのにタイミングの良いサービスを提供されると、それだけで快い気分になり、かならずまた来よう、という気持ちが湧いてくるものですよね。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが紹介しているのは、とある寿司店と旅館のお客様への心配り。それは佐藤さんが「接客の真髄」とまで絶賛する素晴らしいものでした。

寿司屋と旅館に、「接客の真髄」を学ぶ

あるお寿司屋さんの話です。

お客さまが飲んでいる湯のみの角度が高くなれば、それはお茶の量が少なくなっているシグナル。すかさず、新しいお茶をお出しします。

お客さまが食後に胸ポケットを探る仕草をすれば、それは薬を取り出しているシグナル。すぐに、お水を用意します。

お客さまから言われる前に、その要望を察知してサービスするのが、本当の接客です。こんなサービスをされたら、お客さまはお腹だけでなく、心も満腹になります。そしてまた、満腹感が恋しくなり、足を運んでいただけます。

また、別のお寿司屋さんでは、お客さまの食べるペースを見ながら、にぎりのシャリを少しずつ小さくしていきます。通常250粒程度のものを、10粒ずつ少なくしていき、お腹の負担を軽くします。

シャリが大きいと、すぐに満腹になり、食べたいネタを食べないまま、お勘定となってしまいます。あのネタを食べたい、もう少し食べたい、というお客さまの気持ちを察し、シャリを少なくしていくのです。

素晴らしいプロ意識です。また、売るための優れたアイデアです。

そして最後に。ある旅館で見た光景。

食事専用の和室にやって来た、若い女性グループ。その中のひとりが、短めのスカートを履いていました。グループが席に着くなり、仲居さんがやって来て、その女性に膝かけを手渡していました。足が冷えるのを防ぐためと、スカートがはだけるのを気にしなくて良いように、との心配りです。女性は驚いた表情の後、すぐに笑顔になり、お礼を言っていました。小さな心配りが大きな感動を生み、ファンになっていくのです。

いかがでしょうか。どのお店も素晴らしい心配りです。これぞ、接客の真髄ではないでしょうか。

image by: theskaman306 / Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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