【書評】社労士が教える「モンスター部下」タイプ別の正しい対処法

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自分勝手で無責任、低モラルな「モンスター部下」なる存在をご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』で編集長の柴田忠男さんが取り上げているのは、そんな会社にとって害悪でしかない社員の実態が描かれた書籍。社労士である著者による「適切な対処法」も記されている、ユースフルな一冊です。

偏屈BOOK案内:石川弘子『モンスター部下』

fc20201020モンスター部下
石川弘子 著/日本経済新聞出版

著者は社会保険労務士法人代表。最近は「部下がモンスター化して困っている」「モンスター部下が入ってきてどうしたらいいか」といった相談を頻繁に受けるという。たとえば、「自分が納得いかない仕事はしたくないと言って、上司の指示を聞かない」「個性を尊重すべきと言って、ルール無視の非常識で自分勝手な行動をとる」「SNSで会社の内情をぶちまけ騒動を起こす」

このような部下に悩まされている上司は少なくないようだ。わたしが出版社に務めていたときは、そんなモンスターはいなかったが、眠り猫や一人深夜族など、かなり問題な人はいた。わたしのことはさておき。最近は「個性の尊重」「やりがい重視」「人は平等」という考えを曲解して、結果的に「自分勝手」「無責任」「低モラル」な言動に結びつく社員が少なくないようだ。

以前は職場での人間関係のトラブルは、だいたい部下側からの相談が多かった。しかし昨今は、部下に対して指導したくても「パワハラと言われるのでは?」「部下が辞めたら自分が責任をとらされるのでは?」「自分のマネジメントは間違っているのでは?」という不安から、指導ができない、どう指導したらいいか分からない、と悩む上司サイドの相談の方が圧倒的に多い。

台頭する自己中心モンスター。謎の欠勤を繰り返し、突然、退職代行業者を使って去った部下、育児を理由に周囲に仕事を押し付け、注意したら「マタハラだ」と騒ぐ女性、SNSに会社のトンデモ動画や会社の誹謗中傷をアップしまくる20代社員、「働き方改革」を伝家の宝刀にやりたい放題の仮面イクメン部下、「成長できる仕事」しかやらない意識高い系モンスター、一方的に異性を追いかけ歯止めがきかないストーカー社員……やれやれ。

内緒の副業に経費不正、脱税の「闇収入」モンスター、客先の男性と不倫関係に陥るモラル欠如型モンスター、カラ領収書で経費をせしめキャバ嬢に貢ぐ部下、業務時間中に会社のパソコンで株取引する部下、社内ダブル不倫で振られた腹いせにセクハラ告発、休日出勤手当をもらってバーベキュー、風呂に入らず周囲に悪臭をまきちらすスメハラ部下……やれやれ。

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