アメリカの大都市を旅行しても野良猫にほとんど遭遇しないワケ

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しゃべる猫「しおちゃん」の飼い主として有名な米国在住の医学博士しんコロさんのメルマガ『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』には、読者から多くの質問が届きます。今回は「アメリカに野良猫はいる?」「研究職のしんコロさんはロックダウン中も出社していたの?」という2つの質問に、いつものように真摯に回答しています。

アメリカに野良猫はいるんですか?

Question

shitumon

アメリカには野良猫はいますか?(保護猫がいるくらいだからいるんでしょうね…。)また、TNR(捕獲して去勢避妊して離す)はアメリカではしませんか?

しんコロさんの回答

おっしゃる通り、野良猫が捕獲されてシェルターに保護されています。地域によって野良猫の数はかなり変わってくると思います。これまで僕はロサンゼルス、シアトル、ニューヨーク、そしてボストン郊外と4都市に住みましたが、路上で猫を見かけるという事はほとんどありませんでした。今住んでいるボストン郊外では時々庭に猫がやってきますが、彼らは飼い猫のようです。日本よりも保護に関してアメリカの都市の方が徹底しているのかもしれませんね。

一方で、TNRも行われています。TNRに関しては賛否両論で、野生動物の保護や地域の衛生管理の点で効果がないと言う意見と、それに反対する意見の両方がぶつかっています。TNRは猫の命を奪わない手段であり、捕獲して殺処分する方法とは本質的に違うので、直接的な比較をするのはナンセンスだと思いますが、立場の違いによって様々な意見が生まれてくるのは避けられない部分もあります。

Question

shitumon

ロックダウンの間もシンコロさんは出社?していらっしゃいましたか?

しんコロさんの回答

していました。何故なら僕は「エッセンシャルパーソネル」、かっこ良く言えば「会社にとって最も必要な人たち」、かっこ悪く言えば「出社しないと仕事にならない人たち」に含まれていたからです。

オフィスワーカーの人たちはZoomなどを使ってリモートで仕事をすることができますが、僕たちのような研究者は自宅では実験を行うことができません。研究施設がある場所でないと仕事にならないのです。そのため研究者たちはシフトを組んでなるべくいちどに大勢の人が研究室に入らないようにしながら仕事をしています。

現在もエッセンシャルパーソナル以外は出社していません。今回のコロナウィルスでのロックダウンの後、アメリカでは史上最高の失業者が出ており、その傾向は今もずっと続いています。僕たちのようなヘルスサイエンス系の仕事はなくなりにくい一方、研究者たちは現場に出向かないといけないのでリスクを負って仕事を続けなければならない部分もあります。僕個人としては支えなければいけない家族がいるので、コロナ禍でもこうして研究職を続けられることが有り難く感じています。

image by:a katz / Shutterstock.com

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ねこブロガー/ダンスインストラクター/起業家/医学博士。免疫学の博士号(Ph.D.)をワシントン大学にて取得。言葉をしゃべる超有名ねこ「しおちゃん」の飼い主の『しんコロメールマガジン「しゃべるねこを飼う男」』ではブログには書かないしおちゃんのエピソードやペットの健康を守るための最新情報を配信。

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