国民45%が感染済み?現地日本人が見たバングラデシュのコロナ事情

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10月下旬の段階で、新型コロナウイルスの感染者数が40万人を越えたバングラデシュ。そんな人口1.6億人の大国のコロナ対策や現地の状況は、日本ではあまり報じられることがありません。現地はいったいどのような様相を呈しているのでしょうか。今回の無料メルマガ『出たっきり邦人【アジア編】』ではバングラデシュ在住の日本人著者が、コロナ禍に揺れる現地の様子をレポートしています。

バングラデシュという国に住んで

バングラデシュも世界中の国にもれずコロナ感染拡大は深刻で、感染数だけが連日機械的に報道されています。首相はマスクをつけないと10万タカ(日本円で12万円程)の罰金を課すという発表をしましたが、誰も取り締まらず、道行く人の半分以上はマスクも付けず、ソーシャルディスタンスはありません。家の近くのショッピングモールで見かけたのは、入店時にはマスクがないと入れないので、そこでポケットからマスクを出す人、仕方ねえなあ、入ってやらないよと引き返す人がいました。

そうかと思えば、未だに外部からの訪問者を禁じている高級アパートもあり、スーパーでは宇宙飛行士並みの重装備の人も見かけます。気を付けている人達とそうでない人の温度差は随分あります。

人との距離が近すぎるので私自身は買い物に行く回数を減らしていますが、この国の感染者は一体どこにいるのか…と思っていたら、親戚に患者が出ました。同じアパートに患者が出たのでPCR検査をしたら、陽性だったというのです。いわゆる無症状で、家に籠ったまま2週間過ごし、陰性になって職場復帰したそうです。最近になって、身近に感染者が聞かれるようになりました。しかし、何故バングラデシュ人が新型コロナウィルスをそんなに恐れなくなったかというと、重症患者の少なさ、罹っても無症状や風邪程度が多く、コロナは怖くないという風潮が定着したことでしょうか。

我が家のお手伝いさんが住んでいるのは我が家から歩いて10分程度ですが、人口密度の高すぎるスラムではないものの、コロナ患者がいないそうです。地方では、コロナさえ知らない人がたくさんいるとか。都会の金持ち病と信じている人が多いのです。うーん。どこまで本当かは分かりませんが、やっぱりバングラデシュ人は免疫力があるのでしょうか。以前にも紹介しましたが、日本で言うと引かれる肝炎、赤痢、チフス、デング熱等はバングラデシュでは普通の病気です。隔離されることはありません。状態が悪くなければ入院もしない程です。ちなみに私は肝炎、デングに罹った時には自宅療養で治りました。なので、この国の人はバイ菌には慣れっこなのです。

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