日銀、景気・物価見通し下げ 大規模緩和は維持―サービス需要回復に遅れ・決定会合

2020.10.29
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by 時事通信


金融政策決定会合に臨む黒田東彦総裁(中央奥)ら=29日午前、日銀本店(代表撮影)

金融政策決定会合に臨む黒田東彦総裁(中央奥)ら=29日午前、日銀本店(代表撮影)

 日銀は29日、前日に続いて金融政策決定会合を開き、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で大きく落ち込んだ国内経済の現状を点検した。企業の資金繰り支援策など、コロナ対策を含む大規模な金融緩和の維持を決定。会合後に発表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で、今年度見通しについて、実質GDP(国内総生産)を前年度比マイナス5.5%、消費者物価指数(生鮮食品を除く)をマイナス0.6%にそれぞれ引き下げた。
 展望リポートで日銀は、国内景気について「引き続き厳しい状態だが持ち直している」と指摘。ただ、先行きに関しては「感染症への警戒感が残る中で(改善)ペースは緩やかなものにとどまる」との見通しを示した。さらに「成長率については、サービス需要の回復の遅れを主因に2020年度は下振れている」と説明した。
 7月に公表した前回の展望リポートでは、20年度の実質GDPをマイナス4.7%と予想。消費者物価はマイナス0.5%との見通しを示していた。(2020/10/29-13:10)

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